FSF、米Amazonに対し「Kindle」でのDRMフリーとフリーソフトウェア化を呼びかけ
フリーソフトウェアを推進する非営利団体Free Software Foundation(FSF)は7月23日(米国時間)、米AmazonのCEO、Jeff Bezos氏に対し、電子ブックリーダー「Kindle」のソフトウェアを公開し、DRM利用を停止するよう呼びかけた。
Amazonは7月中旬、「1984」「Animal Farm(邦題:動物農場)」などのGeorge Orwell氏の著作を、ユーザーのKindleデバイスから削除した。Amazon側は、原因は著作権問題で、削除されたユーザーに対し払い戻しをすると説明したが、勝手に削除したAmazonの行為に対しユーザーからは問題視する声があがっていた。
これを受け、FSFと反DRMキャンペーンサイトDefectiveByDesign.orgは7月20日、AmazonのプロプライエタリソフトウェアとDRM技術の利用を批判し、コミュニティに対し、AmazonのKindle販売ページで1つ星レビューを付けるようタグキャンペーンを呼びかけていた。このキャンペーンにはすでに650人以上が参加したという。
AmazonのBezos氏は7月23日、この件に関して謝罪文をKindle Communityに掲示した。だが、FSFではBezos氏の謝罪を歓迎するとしながら、「真の問題はDRMとプロプライエタリ技術の利用にある」とし、DRMの利用をやめ、Kindleのソフトウェアをフリーソフトウェアとしてリリースすることを提案している。
Free Software Foundation
http://www.fsf.org/