基盤系ソフトの多くが定番化――2008年度OSSツール調査

 The Linux Foundation Japanは2008年5月7日、データベース化されたオープンソースソフトの2008年度使用実績調査の結果を発表した。主要なOSSのツール256個についてまとめたもので、基盤系のソフトがかなり定番化していることが分かったとしている。

 SI Forumに参加するメンバー企業9社での使用実績を調べ、「ほとんどのベンダー・SIerが既に採用」「複数のベンダー・SIerが採用」などの活用状況で評価。前年の第1回調査と比較した。

 その結果、ネットワークの「BIND」「OpenSSH」「OpenSSL」「OpenLDAP」など、開発の「PHP」「Eclipse」「Subversion」、データベースの「MySQL」「PostgreSQL」などの基盤系ソフトが、ほぼすべてで活用されていることが分かった。

 これら基盤系ソフトウェア上で開発を効率よく行うためのツールの使用実績が上がっているのも特徴。「iBatis」「Seaser(S2DAO)」などのO/Rマッピングツール、「TortoiseSVN」「Trac」などの管理ツール、「Bugzilla」などのバグトラック、「pgAdmin」「MYSQLAdministrator」などのデータベース用管理ツールがこれにあたる。

 このほか、「openoffice」「Thunderbird」「Gimp」「cdtools」「Nautilus」などデスクトップ向けツールや、「Xoops」「PukiWiki」「島根県CMS」のCMSツールなど、従来は個人ユーザーレベルで一部技術者が使っていたソフトが、業務や開発の現場で使用されるケースが増加。「CentOS」「FedoraCore」「Ubuntu」などのフリーOSも、システム構築現場での使用実績が上がっているという。

 管理ツールについては、前年の「影舞」「GroundWork」が外れる一方、新たに「Nagios」「Hinemos」がリスト入りするなど若干の入れ替わりがあった。なお、実際のSIの現場では、Linux以外のシステムも含めて運用・管理するため、商用ツールが使われるケースが多いという。

2008年度 OSSミドルウェア/ツール調査
http://www.linux-foundation.jp/siforum/2008

The Linux Foundation Japan
http://www.linux-foundation.jp/