Linuxデスクトップの受け入れは進むが導入は限定的
Linuxデスクトップを導入中の企業によると、デスクトップにおけるLinuxは受け入れは進んでいるものの、ユーザー数はいまだに限定的のようだ。採用の理由の71%がコスト削減で、そのほかセキュリティ、信頼性も要因となっているという。調査会社の英Freeform Dynamicsが発表した。
この調査は、Linuxデスクトップの導入動向、理由、課題などを探る目的で、企業デスクトップでLinuxを導入している企業のIT担当者を対象に行ったもの。出資は米IBM。米国、英国を中心に1275人のIT管理者が回答、そのうちの90%以上が現在企業デスクトップでLinuxを導入しているという。
Linuxデスクトップを導入した理由については、71%が「コスト関連」と回答、次いで「セキュリティ関連」(約35%)、「信頼性/安定性」(約32%)などが挙がった。導入結果としては、80%以上が「デスクトップ環境が安全になった」に同意すると回答した。このほか、約65%が「柔軟性が得られた」、60%以上が「サポート関連コストを削減できた」と述べた。また、半数以上がITスタッフにおけるマイグレーションはスムーズだったと回答した。
だが、導入企業は全社的にLinuxを導入しているわけではないという現実もわかった。導入率については、「81%~100%」は約15%で、約半数が「20%以下」とした。一方、潜在ユーザーについては40%が近くが「81%~100%」とするなど、潜在ユーザーと実際との間にギャップがあることがわかった。
障害としては、「政治的/組織が後ろ向き」が最も多く、次いで「Windowsからの移行にユーザーが後ろ向き」「利用できるアプリケーション、互換性」「現在の管理ツール/プロセスにフィットする」などが挙がった。
Linuxデスクトップディストリビューションの選択にあたって評価するポイントとしては、「ユーザービリティ」が45%以上で最多、「IT部門が容易にサポートできる」(約31%)「信頼性/安定性」(約13%)となった。
英Freeform Dynamics
http://www.freeformdynamics.com/