今年のFree Software Awardsは「Postfix」のVenema氏とCreative Commonsが受賞

 Free Software Foundation(FSF)は3月24日(米国時間)、フリーソフトウェアに貢献した人物やプロジェクトを称える「Free Software Awards」の受賞者を発表した。個人部門では、メールサーバー「Postfix」の作者であるWietse Venema氏、プロジェクト部門ではCreative Commonsが受賞した。

 Free Software Awardsは、フリーソフトウェアの奨励・発展を目的にFSFとGNU Projectが開催する年次表彰制度で、個人に贈られる「Award for the Advancement of Free Software」、プロジェクトに贈られる「Award for Projects of Social Benefit」の2種類がある。2008年8月から10月まで一般より候補指名を受け付け、Richard Stallman氏ら9名からなる委員会が最終選考を行った。

 個人部門で選ばれたVenema氏は、Postfixで知られるオランダのプログラマー。「TCP Wrapper」「SATAN」などセキュリティに関連したツールも作成している。Venema氏は、ネットワークセキュリティに重大かつ幅広い技術貢献を行ったことが評価された。

 プロジェクト部門のAward for Projects of Social Benefitは、フリーソフトウェアやフリーソフトウェア運動の構想を適用することで社会に恩恵をもたらしたプロジェクトを表彰するもので、今年はCreative Commonsが選ばれた。FSFは授賞の理由として、創造的、教育的、科学的作品の共有・コラボレーションを推進したこと、制限的な著作権が悪影響を及ぼすことの認知・啓蒙に貢献したことを挙げている。

 FSFは、3月21日、22日に米マサチューセッツ州で開催した年次会議「LibrePlanet 2009」で授賞式を行った。

Free Software Foundation
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