専門家らが勧告、「米国政府は早急にサイバー攻撃対策をすべきだ!」――下院議会の小委員会で指摘された、主要通信システムの脆弱性

 米国のサイバーセキュリティ専門家グループ「The Professionals for Cyber Defense (PCD)」の主要メンバーは4月25日、米国下院議会で開かれた緊急脅威対策小委員会に出席し、米国の主要通信システムが脆弱であることを指摘した。

パソコン:米国は「第3の市場」に転落 アジアが逆転

 調査会社の米Gartnerはこのほど、07年第1四半期の世界のパソコン出荷台数は前年同期比8.9%増の6270万台だったと発表した。地域別の内訳は、欧州・中東・アフリカ(EMEA)が2160万台、アジア・太平洋(日本は除く)が1570万台、米国が1480万台。米国が初めてアジア・太平洋に抜かれ、三番目の規模に転落、先進国市場の成長鈍化が鮮明になった。

Microsoftの「メン・イン・ブラック」がフロリダ州のオープンな標準規格に関する法案を抹殺

 フロリダ州上院法案の中に、大々的な告知をせずに締切間際にひっそりと滑り込ませた、オープンなデータ形式を擁護するほんの短い文言があった。しかし24時間も経たないうちに全員が真っ黒なスーツに身を固めた、Microsoft社に雇われた3人のロビイストたちがその上院第1974号法案から気に入らない文言を削除するよう、上院の政府運営委員会(Senate Committee on Governmental Operations)のメンバーに対し圧力をかけた。

米国土安全保障省がFOSSのバグ除去に向けた研究に注力

米国の国土安全保障省(Department of Homeland Security:DHS)が「脆弱性の発見および修正のためのオープンソースのセキュリティ強化プロジェクト」を発表して約1年になる。同プロジェクトにより、DHSの研究開発部門Directorate for Science and Technologyは3年間で124万ドルの助成金を受けている。現在、このセキュリティプロジェクトは研究段階に入ろうとしている。

“組織間の垣根を取り払う”WikipediaライクなWebサイトが米国情報機関で人気

 米国の情報機関でWikipediaライクなコミュニティWebサイトを活用する動きが広がっている。「Intellipedia」と呼ばれるこのWebサイトは、各種情報機関のメンバーが組織間の垣根を超えて情報を共有したり、情報評価(これにはイラク戦争の要因となったものも含まれる)に対する見解の不一致について討議したりするなどの用途で使われている。

米国防総省、Boeing、Red Hatなどが国防分野でオープンソースを推進

 米国防総省と米Boeing、米Red Hatなどが13日(米国時間)、国防分野でもオープンソースの手法を積極的に取り入れるため、推進組織を設置したと発表した。特定の社が技術を囲い込まず、共有することで、国家の危機に迅速に対応できる環境を整える。政府、防衛産業、ハイテク企業の三者が集まり、方策を話し合う。

EFF、「特許承認訴訟」で上告へ──下級審の判決破棄を求める

 市民的自由の擁護を掲げる非営利団体の電子フロンティア財団(Electronic Frontier Foundation:以下、EFF)は8月23日、米国最高裁判所に、特許に関する下級審の判決を覆すよう求める申立書を提出した。EFFは、特許権の設定が可能な発明に関する下級審の判決が、フリーソフトウェアやオープンソース・ソフトウェアの開発プロジェクトを阻害する可能性があるとして提訴している。

イラク従軍:戦時と平時を問わず利用されるLinux

2003、2004年とイラク戦争に参加したJeff Schroeder氏は、戦場で遠隔操作による小型スパイ機を飛ばすと共にUnixおよびLinuxのシステム管理に従事した。砂漠で多くのテクノロジについて学んだSchroeder氏は陸軍での勤務を終え、現在はComair AirlinesのWeb管理者として忙しい日々を送りながら、お気に入りのディストリビューションであるUbuntuのユーティリティ・スクリプトを書いている。Linuxは世界中を支配しつつある、と彼は信じている。

「本格的な」サイバー組織犯罪グループの台頭にFBIが警鐘

 「オンライン上での犯罪が急増するなか、サイバー犯罪者たちは、マフィアなどの組織犯罪グループと同じような組織を構築しつつある」──。米国連邦捜査局(FBI)捜査官のトーマス X.グラッソJr.氏は8月4日、「Black Hat USA 2006」の直後に開催された姉妹イベントの「DEFCON 14」コンファレンス(8月4〜6日)で、そうしたサイバー組織犯罪グループの台頭に警鐘を鳴らした。