パソコン:米国は「第3の市場」に転落 アジアが逆転

 調査会社の米Gartnerはこのほど、07年第1四半期の世界のパソコン出荷台数は前年同期比8.9%増の6270万台だったと発表した。地域別の内訳は、欧州・中東・アフリカ(EMEA)が2160万台、アジア・太平洋(日本は除く)が1570万台、米国が1480万台。米国が初めてアジア・太平洋に抜かれ、三番目の規模に転落、先進国市場の成長鈍化が鮮明になった。

 米国はかつて世界最大のパソコン市場だったが、最近は飽和状態に陥っている。05年の年間出荷台数でEMEAに逆転され、2位に転落していたが、ついにアジア・太平洋にも抜かれた。

 米国市場の出荷台数は前年同期比2.9%増で、世界全体に比べ低い伸び。一方、アジア・太平洋は10.3%増加した結果、米国を追い越した。アジア・太平洋では中国が15.2%増加し、市場を大きく拡大させた。

 EMEAは前年同期比13.7%増。西欧は伸び悩んでいるが、中・東欧、中東、アフリカが成長している。日本は400万台で、同6.8%減。買い手の主役が先進国から新興国に変わったことを印象づけた。【南 優人/Infostand】

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