Linux/Apache系Webサイトを狙った正体不明の攻撃についての現状報告

 セキュリティ調査会社のFinjanから今月中旬に出されたプレスリリースにて、ある一群のWebサーバに何らかの不正操作を施された結果、そこにアクセスする多数のWindowsマシンが連日マルウェアに感染させられ続けており、こうして汚染されたマシンは未だ正体のつかめぬ犯罪組織の意図するボットとして活動するようになっているという警告が報じられている。この問題の発覚後、セキュリティ企業のScanSafeおよびSecureWorksもこの件に取り組んではいるが、感染されたサイト数の正確な数は未だ把握しかねているとのことだ。ただし今のところ、被害にあったサーバはLinuxおよびApacheの組み合わせという点において、すべてのレポートが一致している。

トレンドマイクロ、VMwareに正式対応したLinuxサーバ向けウイルス対策ソフト

 トレンドマイクロは、VMwareの仮想化環境に対応したウイルス対策ソフト「ServerProtect for Linux 3.0」を2008年1月29日発売する。Linuxサーバ向けServerProtectの最新バージョンで、Linux用ウイルス対策製品でVMwareをサポートしたのは業界初という。税別参考価格は、5ライセンスで2万5900円から、1サーバで15万5400円から。

トリップワイヤ、仮想化に対応した変更監視ソリューション

 トリップワイヤ・ジャパン(本社:東京都文京区)は2008年1月23日、仮想環境に対応した変更監視ソリューション「Tripwire Enterprise 7 日本語版」を発表、同日から受注を開始した。2月1日出荷。ITシステム全般に加えられた変更を検知し、システムの整合性やプロセスの有効性を保証する製品の最新バージョン。

ソフォス、メールゲートウェイのセキュリティ脅威対策ソフトの最新版

 ソフォス(アラン・ブロデリック社長)は、メールセキュリティ対策ソリューションの最新版「PureMessage for Microsoft Exchange Version 3」を1月17日に発売した。価格はユーザー数や契約年数によって異なるが、100ユーザーで1年間契約の場合、1ユーザーあたり3780円。なお、利用するには「Sophos Email Security and Control」のライセンスを購入する必要がある。

セキュアなウェブアプリケーションの開発を手助けするOWASP

 セキュアなアプリケーションを開発するということはいつになっても難しい課題だ。かつては重要な役割を果たすソフトウェアは内部的なネットワーク上のユーザだけを想定して開発していれば良かったが、今日ではアプリケーションがウェブサーバ上で実行され世界中のあらゆる場所にいるユーザを想定して開発しなければならないこともある。そのようにウェブアプリケーションの扱う範囲や重大さが年々増してきているのにともなって、ウェブアプリケーションをセキュアにするための作業も年々複雑になってきている。そこでOWASP(Open Web Application Security Project)が登場した。OWASPは、ウェブアプリケーション開発者の助けとなるよう、アプリケーションのセキュリティを高めるためのツールやフレームワークやガイドラインを提供している。

Linuxラップトップの盗難に対処するためのセキュリティ確立法

 ラップトップおよびノートブック形態のコンピュータの盗難事件は増加の一途をたどっている。例えばコンピュータ保険を手がけるSafeware Insuranceの2004年における推定では、1年間に60万台ものラップトップおよびノートブック型パソコンがこうした被害に遭っているそうだ。同様の推定値としては2006年において75万台という数字がAbsolute Softwareから出されている。ちなみに同社はコンピュータ追跡用の製品を手がけているものの、残念ながらLinuxはサポート外とのことだ。またLoJack For Laptopsもこうしたコンピュータ追跡関連企業の1つであり(Linuxをサポートしていない点も同様だが)、こちらでは数年前におけるアメリカ国内でのラップトップ/ノートパソコンの盗難数として200万台というFBI統計が挙げられている。このように数値的なバラツキはあるものの、ラップトップおよびノートブック型の携帯コンピュータの盗難が大きな問題と化していることは厳然たる事実であり、自分のLinuxラップトップを失わないためにはそれなりの対策が必要のはずである。

日立ソフト、1台のPCで機密情報向けと一般用環境を同時利用できるセキュリティソフト

 日立ソフトウェアエンジニアリングは2007年12月25日、1台のPCで、機密情報を扱う環境と一般用途の環境を同時に利用可能にするセキュリティソフト「Data Trans Guardian」(データトランスガーディアン)を発売した。セキュアOS「SELinux」と仮想化技術を活用する。価格は1ライセンス3万6750円。

企業コンピューティング15領域のテクノロジー・トレンド予測[中編]

空飛ぶ自動車、考える機械、部屋を掃除する子供たち──こうしたたぐいのものであっても、今はともかく、現実のものとなる日が来るかもしれない。だが、本稿で提示するのは、このようなあてずっぽうの占いではない。企業コンピューティングの15領域に関して、今日のテクノロジーをベースとして「次に来るテクノロジー」の予測を示す。なかには外れるものもあるだろうが、企業コンピューティングの未来像を考えるうえで、議論を深める一助になればと願っている。

企業のセキュリティ対策概論

 企業とそのデジタル資産のセキュリティを確保するのは容易ではない。ネットワーク社会における多くの脅威から組織を保護してくれる“万能型”のソリューションは存在しないからだ。実際、企業のデジタル資産は絶えず変化しているため、ある時点でうまく機能していたセキュリティ・ソリューションが次の週にはまるで役に立たなくなっている可能性すらある。したがって、市販のファイアウォールを設置してセキュリティ対策を行ったつもりでいるなら、その考えを改める必要があるだろう。

学校のネットワークに侵入できたら、無線ルータをプレゼント――ITセキュリティ担当者が打ち出した“奇策”に全米のハッカーがこぞって“参加”

 フロリダ州パームビーチ郡学区のITセキュリティ担当者、ボブ・ラロッカ(Bob LaRocca)氏は一風変わったコンテストを開催している。学区内に設置したサーバに侵入できたら、無線ルータをプレゼントするというのだ。