フィッシング詐欺:被害は年間360万人、総額32億ドル

 米Gartnerは12月17日(米国時間)、フィッシング詐欺の被害者は米国だけで年間360万人に上り、被害総額は32億ドルに達するとの推計を発表した。フィッシング・メールを受信しても、金銭被害に至る人は3.3%に限られるが、それだけでも巨額になり、深刻な犯罪であることが浮き彫りになった。

 約4500人のアンケートをもとに、07年8月までの1年間の被害者数、金額を推計した。人数は前年同期(推計230万人)の約1.5倍。手口が巧妙化して、だまされる人が増加、メールを受信した人のうち実害を被った人の割合が、前年同期(2.3%)より高まった。

 1人当たりの被害額は886ドル(前年同期は1244ドル)に減ったものの、少額とは言えない。被害者のうち47%はデビットカードを、32%はクレジットカードを、24%は銀行口座を荒らされた。デビットカードはクレジットカードに比べセキュリティ対策が甘いため、狙われているという。【南 優人/Infostand】

Gartner
http://www.gartner.com/