日立ソフト、1台のPCで機密情報向けと一般用環境を同時利用できるセキュリティソフト

 日立ソフトウェアエンジニアリングは2007年12月25日、1台のPCで、機密情報を扱う環境と一般用途の環境を同時に利用可能にするセキュリティソフト「Data Trans Guardian」(データトランスガーディアン)を発売した。セキュアOS「SELinux」と仮想化技術を活用する。価格は1ライセンス3万6750円。

 機密情報を扱うには従来、機密情報用ネットワークと一般業務用ネットワークを分割する方法が広く使われてきた。これによってインターネットからの不正侵入や情報漏えいなどを防ぐことができるが、それぞれに対応するPCを別々に用意しなければならなかった。

 これに対し、「Data Trans Guardian」では同じPCに両方の役割を持たせることが可能で、導入コストの軽減、省スペース化、業務効率の向上を図れる。また、データ移動に外部メディアを使う必要がなくなるため、情報漏えいリスクも軽減できるという。

 「SELinux」と仮想化ソフトの「VMware Workstation 5.5」を使って、1台のPC内で完全に独立した2つの利用環境を構築する。仮想環境間のデータ転送は、一般用環境から機密用環境向けは許可するが、機密用環境から一般用環境には禁止して、利便性と安全性を両立させた。

 ソフト単体のほか、ハードウェアや環境設定を含むソリューションとしても提供する。官公庁や金融・証券業などの機密性の高い情報を扱う顧客がターゲット。2008年度で60社への導入を目指す。【鴨沢 浅葱/Infostand】

日立ソフトウェアエンジニアリング
http://hitachisoft.jp/