最小権限の原則とはコンピュータセキュリティにおける基本概念の1つだが、今日その重要性は通常のシステム管理だけでなく、ソフトウェアの設計段階においてもより大きな意味を有するようになっている。この原則の骨子は、プロセスやシステムおよびソフトウェアコンポーネントに関して与えるアクセス権限は必要最小限のものだけにしておけ、という意味である。そしてセキュリティの専門家であり、EnGardeというセキュリティ強化型GNU/Linuxディストリビューションを開発している
Guardian DigitalのCEOでもあるDave Wreski氏によると、この原則はフリー/オープンソース系セキュリティソリューションと組み合わせることで特に有用に機能するはずだということになる。実際この原則は、ソフトウェア設計者の間で再び注目を浴びつつあるのだ。この原則を正しく理解しておくことは、各自が管理するネットワークのセキュリティ強化に役立つだけでなく、絶えず進化を続けるコンピュータ世界におけるニーズの変化を補足していく上でも有用に寄与するはずなのである。