OpenID入門――その導入で何が変わって何が変わらないのか

ここ数カ月で注目を集めつつある話題の1つに、OpenIDというオープン系の分散型デジタル認証システムがある。日々のシステム管理における頭痛の種としては、シングルサインオンなどの機構が知られているが、OpenIDとはそうした問題を解消するためのソリューションであって、個人情報の保護、信頼性の確保、スパムの対策、メッセージの真偽確認などの問題については全くのノータッチである。またOpenIDにおけるサインオンのプロセスが複数のステージに分かれているのも事実である。さて、ここまでの説明を読んで早々にOpenIDに見切りを付けたとすれば、それはあまりに早計すぎる判断だと言えよう。OpenIDというシステムは、エンドユーザに対して様々なメリットを提供してくれるからだ。

NTTコムウェアなど、超小型Linuxサーバを利用した指紋認証システムを都内マンションに導入

 NTTコムウェア(本社:東京都港区)とシーモン(本社:東京都中央区)は2007年2月27日、「指紋認証型マンション入館システム」を、都内のマンション開発事業「(仮称)学芸大学プロジェクト」に導入するとに発表した。各戸の玄関ドアに超小型Linuxサーバを組み込んで指紋認証を行うセキュリティシステム。

エクスジェン・ネットワークス、アイデンティティ管理ツールの新版をリリース

 エクスジェン・ネットワークスは1月15日、LDAPサーバをメタディレクトリとして動作するアイデンティティ管理ツールの新版「LDAP Manager Version 3.8」を1月24日より販売開始すると発表した。同製品は国内の大企業、大学を中心に約100社の導入実績を持つ製品で、新版では内部統制のための管理機能が強化されている。

Network Information Service(NIS)入門:基礎編

NISとは1980年代にSunからリリースされた、初の“プライムタイム”管理データベースのことである。当初はSun Yellow Pagesと呼ばれていたが、法的な問題が生じたため現在の名称に変更された。例えばNISのコマンド名はすべてypから始まるが、これはオリジナルの名称の痕跡である。NISは多くのUnixベンダが採用したため、現在すべてのLinuxディストリビューションでサポートされている。

操作性に優れたFedora Directory Serverを用いたディレクトリサービスの導入法

今日のネットワークにおいてディレクトリサービスは、ネットワーク管理者によるユーザおよびリソースの管理作業を支援するという点で重要な役割を果たしている。もっともつい最近まで、セキュアかつ操作性に優れたオープンソース系ディレクトリサーバと言えばOpenLDAP以外に選択肢は存在しなかった。このソフトでも一通りの作業をこなすことはできるのだが、商用版の同種ソフトほどの洗練さを期待することはできない。ところがLinuxを用いたエンタープライズディレクトリサーバに話を限れば、Red Hatのオープンソース系LDAPサーバとして位置づけられているFedora Directory Server(FDS)を利用することで、必要な設定が極めて簡単に行えるのである。

公開鍵基盤「PKI」に再び脚光──ID技術の採用拡大で

 各種アプリケーションでアイデンティティ(ID)技術の採用が進むなか、情報の秘匿性、安全性を保証する認証基盤である「PKI(Public Key Infrastructure:公開鍵基盤)」が再び脚光を集めている──。11月28日にロンドンで開催された標準化団体OASIS (Organization for the Advancement of Structured Information Standards)主催のコンファレンスでは、ベンダー各社が口をそろえて、そう指摘した。