東芝、顔照合システム、歩いていても本人確認ができる、ビルの出入口などに

 東芝は、対象者が歩行中でも本人確認が行える日本初の歩行顔照合システム「SmartConcierge(スマートコンシェルジュ)」を発売したと発表した。

 2001年発売の顔照合セキュリティシステム「FacePass(フェイスパス)」を基にした新システムで、オフィスやマンションの出入口などに設置するもの。カメラからおよそ5m離れた場所まで映す広範囲の映像から顔を検出する「顔検出技術」を新たに開発。あらかじめ登録した顔データと実際の顔を比較して識別する技術「相互部分空間法」を改良することで、歩きながらの認証を可能にした。顔データの登録は、管理者の操作の下で、カメラ付きのユーザーインターフェイス(クライアント)の前で1度歩行すれば完了する。

 対象者がカメラの前にいなくても顔照合ができ、2~3m離れた場所にいる場合でも約1秒で検出・照合を行う。広視野角のカメラを使用するので対象者の身長は1~2mまで撮影可能で、子どもや車椅子の利用者、大人まで使用できる。

 顔画像は管理PCにリアルタイムで送信できるので、来訪者の通過を知らせる来場通知システムや通過履歴として活用できる。顔画像の登録数は1対1の照合モードで最大2000人。また、遠隔操作でドアの解錠をすることも可能。クライアントは壁掛型と据置型があり、1システムで最大16台まで接続可能。価格はクライアントUI部(壁掛型)、クライアント制御部、管理用PC、データベースをセットにした最小構成で270万円。

東芝=http://www.toshiba.co.jp/

提供:BCN