SPDY 3に対応、開発ツールも強化された「Firefox 15」リリース、Android版も同時公開
Mozillaは8月28日、オープンソースのWebブラウザ「Firefox 15」をリリースした。Windows、Mac OS X、Linuxに対応するデスクトップ版と、Android向けのモバイル版が公開されている。
7月中旬に公開された「Firefox 14」以来、約6週間ぶりのリリースとなる。Firefox 15の主な改善点としては、一部アドオン利用時のメモリ消費の削減が挙げられている。これによって操作がさらにスムーズになり、反応も向上するという。Windows版では、バックグラウンドで更新するサイレントアップデートに対応した。
また、Firefox 13で正式対応となったSPDYプロトコルの最新版「SPDY 3」サポートも追加された。SPDYは米Googleが開発する高速かつ安全な通信のための通信プロトコルで、標準化団体のIETFに仕様を提出している。Twitter、Facebook、Wordpressなどが対応予定を発表、または対応済み。WebGLも強化されており、圧縮テクスチャのサポートによるパフォーマンス改善などが行われている。
開発者向けの機能も多数強化されている。JavaScriptデバッガの開発ツールへの統合や、遠隔からWebセッションのデバッグなど機能面も強化した。インスペクタで新しいレイアウトビューが加わったほか、デスクトップ向け/モバイル向けを切り替えて表示できるレスポンシブデザインツールも用意された。高精度のイベントタイマーやCSSのword-breakプロパティも実装されている。
HTML5サポートではOpus音声コーデックをネイティブでサポートしたほか、audio要素とvideo要素のplayed属性、source要素のmedia属性に対応している。なお、アルファ版などで含まれていたPDF.jsを利用したJavaScriptベースのPDFビューアは、正式版では無効となっている。
モバイル版では、タブレット向けのネイティブUIやAwesomebarでの検索機能の改良などが加わっており、開いているタブをスワイプで閉じることが可能になるなど、操作感も改善されている。
Mozilla
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