Mozilla、Webアプリケーションプラットフォーム「Firefox OS」の詳細を発表。2012年には搭載スマートフォンの発売へ

 Mozillaは7月2日、「Boot to Gecko(B2G)」として進めてきたHTML5ベースのモバイルWebアプリケーションプラットフォーム戦略について詳細を発表した。正式名称は「Firefox OS」となり、Firefox OSを搭載した端末は2013年初めに登場する予定とのことだ。

 B2GはMozillaが2011年7月に発表したプロジェクトで、「オープンなWeb」に向けたスタンドアロンOSの開発を目的とする。OSのベースにはLinuxを採用するが、ミドルウェアとしてFirefoxが採用するHTML/GUIエンジン「Gecko」を採用し、HTMLやCSS、JavaScriptなどの技術を用いたアプリケーション開発が行えるのが特徴。これまでのHTML5アプリケーションではアクセスできなかった携帯電話端末固有の機能などを利用できるという。

 ハードウェアパートナーとして、TCL Communication TechnologyおよびZTEの2社がFirefox OSを搭載した端末をリリースする意向を示しているという。また、TelefonicaやDeutsch Telekom、Etisalat、Smart、Sprint、Telecom Italia、Telenorといった携帯電話事業者の支援も得ていると報告している。今後、プロジェクトに参加する企業とともにオープンな形で開発を進めるとともに、標準化に向けてWeb APIの実装に必要なリファレンス実装をW3Cに提出するとしている。

 Mozillaによると、Firefox OSは「エントリレベルのスマートフォン」に向けた最適化が行われており、これによりローエンドのスマートフォンでもよりリッチなユーザー体験を提供できるという。最初のFirefox OS搭載デバイスは、Telefonicaがブラジルで展開する「Vivo」ブランドのスマートフォンとして、2013年初期に登場する予定とのこと。

Mozilla
http://www.mozilla.org/