JavaScriptフレームワーク「Qooxdoo 2.0」リリース、モバイル向けからサーバー向けまで利用できるオブジェクト指向ライブラリ
6月21日、オープンソースのJavaScriptフレームワーク「Qooxdoo 2.0」がリリースされた。Qooxdooはオブジェクト指向ライブラリやログ機能、国際化、イベント処理、GUIなどのコンポーネントなどを含むJavaScriptフレームワークで、それぞれ異なるターゲットに向けた「Website」および「Mobile」、「Desktop」、「Server」の4コンポーネントが用意されている。
QooxdooはLGPLおよびEPLのデュアルライセンスで提供されるJavaScriptフレームワーク。独1&1 Internetの支援を受けて開発されている。メジャーリリースとなるQooxdoo 2.0では、Webサイト向けの「qx.Website」、モバイル向けの「qx.Mobile」、デスクトップ向けの「qx.Desktop」、サーバーサイド向けの「qx.Server」と4つのコンポーネントから構成される。どのターゲットプラットフォームにおいても同様のオブジェクト指向プログラミングモデルが利用でき、プロジェクト間で一貫した設計が行える、コードを再利用しやすい、といったメリットがあるという。
qx.Websiteは新たに追加されたコンポーネントで、DOM操作、イベント処理、CSSアニメーション、「mustache.js」ベースのテンプレート、カスタム拡張向けのAPIといった、Webブラウザ上で実行させるクライアントサイドの実装に向けた機能を持つ。単一のファイルとして提供され、既存のWebページに容易に追加できるという。
qx.Mobileは、iOSやAndroidなどのスマートフォンに向けたアプリケーション作成や、モバイルWebブラウザでの利用に向けたコンポーネント。Qooxdoo 2.0では新たにタブレット対応も加わっている。ポートレイト/ランドスケープモードといった画面サイズの変更を考慮したページマネージャー、タブレットレイアウト、モバイルウィジェットなどの機能を備える。テーマ機能も搭載し、iOSおよびAndroidに加えてデスクトップ向けのqx.Desktopでも導入されている「Indigo」というテーマも追加されている。
qx.Desktopはデスクトップ向けのアプリケーション開発に向けたコンポーネント。一般的なデスクトップアプリケーションでよく使われるユーザーインターフェイスを容易に構築できる。Qooxdoo 2.0ではqx.Mobileと共通のIndigoテーマが追加され、モバイルとデスクトップで一貫性のある見栄えを提供できるようになった。
qx.Serverはサーバーサイドでのプログラミングに向けたコンポーネント。Node.jsやRhinoといった環境に向けたもので、qooxdooで用いられているオブジェクト指向ライブラリや、ロギング機構、国際化、データバインディングなどを提供する。
4つのコンポーネントで共通で利用できるツールチェーンについても、各種アクションを管理するQooxdooのコア部分である「parser」が最適化されるなど、強化されている。
Qooxdoo 2.0はプロジェクトのWebサイトより入手できる。
Qooxdoo
http://qooxdoo.org/
GitHubのページ
https://github.com/qooxdoo/qooxdoo/