データセンター仮想化やクラウドインフラを実現するOpenNebula、最新版となるバージョン3.4をリリース

 The OpenNebula Projectは4月11日、 オープンソースの仮想環境/クラウド管理ツール「OpenNebula 3.4」(開発コード「Wild Duck」)を公開した。複数のデータストアサポート、Web管理画面の強化などが特徴となる。

 OpenNebulaはVMwareやXen、KVMなどの仮想化技術を用いてクラウド環境を構築するためのツール。プライベートクラウドの構築だけでなく、パブリッククラウドと連携した「ハイブリッドクラウド」の構築も可能。同プロジェクトは昨年に月間ダウンロードが4000回に達したことを報告している。

 OpenNebula 3.4では、データストアの改良や新たな転送ドライバの導入、クラスタ機能や「OpenNebula Zones」による「Virtual DataCenters」機能の強化、管理画面やクラウドAPI、EC2ハイブリッドドライバの改良などが挙げられている。

 OpenNebula 3.4では仮想ディスクイメージの格納方式として、ファイル形式でファイルシステムに格納する方法やiSCSI/LVMを使ってブロックデバイスとしてストレージに格納する方法に加え、VMwareのvmdkフォーマット専用のデータストレージが提供される。また、新たな転送ドライバの導入によってホストはさまざまなデータストアにさまざまな方法でアクセスできるようになり、ストレージバックエンドの柔軟性や拡張性、I/Oオペレーションの性能を強化できるとしている。

 ユーザーおよび管理者向けのWeb管理画面「Sunstone」では、ツリー型メニュー構造が導入され、リソースへのアクセスなどナビゲーションが容易になっているという。Cloud APIの強化では、EC2 QueryとOCCI APIでのAPIコール、Authメソッド、ロギング、クラウドパーティションなどが強化されている。

 OpenNebulaはプロジェクトのWebサイトより入手できる。ライセンスはApache License 2。Red Hat Enterprise LinuxおよびCentOS、Debian GNU/Linux、openSUSE、Ubuntu向けのバイナリパッケージも公開されている。

Open Nebula
http://opennebula.org/