オープンソースの仮想化環境プラットフォーム「oVirt 3.1」がリリース

 オープンソースのサーバー仮想化管理ツール「oVirt」開発チームは8月8日、最新版「oVirt 3.1」をリリースした。oVirtプロジェクトとしてリリースするのは2回目となり、同等のプロプライエタリツールとの機能差を縮小したと報告している。

 oVirtはKVM(Kernel-based Virtual Machine)などの仮想化技術で作成した仮想マシンを管理するための仮想化プラットフォーム。仮想マシン管理ライブラリlibvirtを使用しており、XenやVirtualBoxなどで作成した仮想マシンにも対応する。米Red Hatが開始したプロジェクトで、「Red Hat Enterprise Virtualisation」のベースとなっている。ライセンスはApache License 2.0。Red Hatのほか、SUSE、IBM、Canonical、Cisco Systemsらの支援を受けている。

 oVert 3.1は、2月に公開したバージョン3.0以来の正式リリースとなる。インフラストラクチャやストレージ、ネットワーク、ユーザーインターフェイスなどの管理において新機能や既存機能の強化が図られている。ストレージでは、ライブスナップショットのキャプチャやクローン作成をサポートした。仮想ディスクとネットワークアダプタのホットプラグ機能も加わり、外部でホスティングされるLUN(Logical Unit Number)の接続もサポートし、仮想マシン内のローカルディスクとして取り扱いできるようになった。

 Web管理コンソールでは、オブジェクトストレージ「Gluster」のストレージ設定とフローティング仮想ディスクの管理が可能となった。ID管理では、IDプロバイダとしてIPAと「Microsoft Active Directory」に加えて「Red Hat Directory Server」と「IBM Tivoli Directory Server」をサポート、管理者はユーザーベースのリソース割当で利用できる。単一のマシンを管理エンジンとして動かすとともに仮想化ホストとしても利用する「オールインワン」概念実証モードも加わっている。

 oVertはoVirt ProjectのWebサイトよりダウンロードできる。

oVirt Project
http://www.ovirt.org/