「OpenNebula 3.2」リリース、VMwareサポートの強化や新管理ポータル、ユーザー管理機能の改良などが特徴
The OpenNebula Projectは1月17日、「OpenNebula 3.2」(開発コード「Red Spider」)をリリースした。OpenNebulaはVMwareやXen、KVMといった仮想化技術をサポートするオープンソースのクラウドコンピューティング管理ツール。
OpenNebulaではVMwareやXen、KVMなどの仮想化技術を用いたプライベートクラウド環境の構築/管理が可能。また、プライベートクラウドとパブリッククラウドを組み合わせた「ハイブリッドクラウド」の構築もサポート、複雑かつさまざまなハードウェア/ソフトウェアが混在する環境で利用できるのが特徴となる。
2005年に研究プロジェクトとしてスタートし、2008年に最初の公開バージョンがリリースされている。現在ではスペインC12G Labsのほか、米Microsoftの出資も受けており、UbuntuやDebian GNU/Linux、openSUSEなどでサポートされている。ライセンスはApache License 2。
OpenNebula 3.2は、2011年10月にリリースされたバージョン3系の3回目の安定版となる。大きな変更点としては、まず既存の管理GUIを補完するWebベースのエンドユーザー向けインターフェイスが追加された。共有インフラにアクセスし、処理能力、ストレージ、ネットワークなどのリソースを容易に作成、実装、管理できるという(OpenNebula OCCIサーバーが必要)。
ユーザーおよびグループ管理システムも強化し、ユーザーを管理者、レギュラーユーザー、パブリックユーザー、サービスユーザーと4種類に分類、リソースへのアクセスなどを管理できる。
このほか、VMware向けのドライバを強化し、ライブマイグレーションなどの機能が追加された。バグ修正と認証ドライバ導入などセキュリティも強化され、ネットワーキングの設定を簡素化するドライバも導入した。
OpenNebula 3.2は、プロジェクトのWebサイトよりダウンロードできる。
The OpenNebula Project
http://www.opennebula.org/