Python用Webフレームワーク「Django 1.4」リリース、本バージョンでPython 2.5サポートは終了

 Django Software Foundationは3月23日、Webアプリケーションフレームワーク「Django 1.4」をリリースした。開発チームはPython 3に向けての準備を進めており、Django 1.4はPython 2.5をサポートする最後の公式リリースになるという。

 DjangoはPython用のWebアプリケーションフレームワーク。ORマッパー、管理の自動化、テンプレートシステム、キャッシュシステムなどの機能を持ち、冗長を避けるDRY(Don’t Repeat Yourself)志向の下、高速な開発を目指す。ライセンスはBSD License。

 バージョン1.4での大きな新機能として、タイムゾーンサポートがある。これを有効にすると、Django内部では日時をUTCで保存し、表示時にユーザーのタイムゾーンに変換して処理するようになる。

 また、ORマッパーも改良が加えられている。SQLの「SELECT FOR UPDATE」構文がサポートされたほか、複数のオブジェクトを効率的に作成するためのbulk insertサポート、複雑なクエリ処理を高速化するQuerySet.prefetch_relatedメソッドなどが追加されている。

 セキュリティ関連では、パスワードハッシュでのPBKDF2およびbcryptサポートによる強化、CSRF対策の強化、クリックジャッキング保護機能などが特徴となる。SeleniumのようなWebブラウザ内テストフレームワークとの統合もサポートされ、フロントエンドとバックエンドのインタラクションを包括的にテストできるようになった。

 そのほか、デフォルトのプロジェクトレイアウトや「manage.py」の刷新、Startprojectやstartappコマンドへの「–template」オプションの追加、WSGIサポートの改良なども行われている。

 なお、Django 1.4ではPython 2.4サポートが廃止され、対応するPythonのバージョンは2.5/2.6/2.7となった。さらに、Python 2.5対応も公式リリースとしては本バージョンで最後になるという。開発チームはPython 3系対応に向けて準備を進めており、次期版のDjango 1.5ではPython 3系のサポートが実験的に加わる予定という。

Django Software Foundation
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