米Google、JavaScript代替目指す「Dart」をChromeに統合した「Dartium」を公開
米Googleは2月16日、同社が開発しているプログラミング言語「Dart」の実行環境を統合したChromiumベースのWebブラウザ「Dartium」技術プレビュー版をリリースした。Mac版とLinux版を公開、Windows版もまもなく公開するという。
Dartは、Googleが2011年10月に発表したWebアプリケーション向けプログラミング言語。JavaScriptの代替を目指すもので、コンパイラを使ってJavaScriptに変換することで主要Webブラウザで実行できる。GoogleはDartを積極的にプッシュしており、JavaScriptとの相違点をまとめた「Dart Synonym」も公開している。
Googleは当初からDartの実行環境である仮想マシン「Dart VM」をChromeに統合する計画を明かしており、今回の技術プレビュー版公開はそれに沿うものとなる。Dart VMを統合することで、DartプログラムをJavaScriptへのコンパイルなしに直接ブラウザ内のDart VMで動かすことができる。
Dartiumは技術プレビュー段階であり、安全性と安定性の問題があることからメインのWebブラウザとしては利用しないよう警告している。Dartiumバイナリは数日後に「期限切れ」となる予定で、その後は新しいバージョンを入手する必要がある。
GoogleではDartiumの強化を続ける一方で、JavaScriptに変換するコンパイラの改善も継続するとしている。
米Google
http://www.google.com/
Dartium
http://www.dartlang.org/dartium/