OpenStackプロジェクト、独立した非営利団体「OpenStack Foundation」の設立を発表
米RackSpaceが支援するオープンソースのクラウドOSプロジェクトOpenStackは10月5日、非営利団体「OpenStack Foundation」を設立する計画を発表した。プロジェクトの独立性を尊重してのもので、ガバナンス体系を持ち、商標や著作権の保有などにも責任を持つ。
OpenStackは2010年7月にRackSpaceと米航空宇宙局(NASA)のエイムズ研究所が中心となって立ち上げたオープンソースのクラウド基盤ソフトウェア。設立時は約20だった支持企業・団体が1年で100を超えるなど、注目を浴びている。現在の参加企業・団体は110を超え、2011年9月に公開した「Diablo」を含む4回のリリースを行っている。米Hewlett-Packardや米DellなどがOpenStackを採用した商用のクラウド製品を展開しており、Ubuntuでも採用されている。ライセンスはApache License。
OpenStackのブログで、RackSpaceの事業開発担当副社長のMark Collier氏は設立からこれまでの成長に触れながら、「コード貢献とユーザーの両方でコミュニティを拡大するという設立時の目標は達成した」と説明、Foundationの設立は「クラウドソフトウェア業界の標準を確立するというプロジェクトの進化にとって大きなマイルストーンとなる」と述べている。
非営利団体では、オープンソースプロジェクトのガバナンス体制を持たせ、ベンダー中立性を維持する。これにより、参加企業をさらに増やし、コミュニティを活性化する。また、現時点でRackSpaceの子会社が所有する商標や著作権も移管する。Collier氏によると、10月6日に米ボストンで開催するカンファレンスでFoundation設立計画について議論するほか、電子メール経由でもフィードバックを募るとしている。
OpenStack
http://www.openstack.org/