さまざまなクラウドサービスに対応したクラウド操作ライブラリ「Whirr」がASFのトップレベルプロジェクトに

 非営利のオープンソース推進団体Apache Software Foundation(ASF)は9月13日、インキュベータープロジェクト「Apache Whirr」がトップレベルプロジェクト(TLP)に昇格したことを発表した。

 Apache Whirrは、さまざまなサービスをクラウドで実行させるための共通APIを提供するライブラリ。さまざまなクラウドで利用できる最小の基本システムイメージや汎用設定なども提供され、これらによってクラウドサービスを「中立な形」で利用できるという。クラスタをオンデマンドで実装するコマンドラインツールとしても利用できる。「Amazon EC2」や「Rackspace Cloud Server」などに対応、また「Apache Hadoop」のほか、「Apache Cassandra」や「Apache Zookeeper」、「Apache HBase」、「ElasticSearch」、「Voldemort」などのサービスをサポートする。最新版は8月28日にリリースされたバージョン0.6。

 Whirrは2007年にApache Hadoopプロジェクトの一部として、EC2上でHadoopクラスタを動かすライブラリとして開発がスタートした。2010年にASFのインキュベータープロジェクトとなっている。

 プロジェクトでは今後、対応するサービスとクラウドプロバイダを増やし、機能と品質を改善していくとしている。ロードマップでは「Puppet」などの設定管理システム対応も計画されているようだ。

Apache Software Foundation
http://www.apache.org/

Apache Whirr
http://whirr.apache.org/