チャート機能がプラグインフリーになった「Ext JS 4」が登場

 米Senchaは4月26日(米国時間)、オープンソースのJavaScriptフレームワークの最新版「Ext JS 4.0」を発表した。SVGやVMLをベースとしたプラグインフリーの新たなグラフ(チャート)作成機能が追加されたほか、「世界最高」をうたうグリッド機能、よりインテリジェントなレンダリングやレイアウト機能など、多くの新機能が加わった。

 Ext JSはインタラクティブなWebページやWebアプリケーションを作成するためのJavaScriptライブラリ。Ext JS 4は2009年以来2年ぶりのメジャーバージョンアップとなる。

 Ext JS 4.0ではチャート作成関連のパッケージが一新された。以前のチャート作成パッケージはFlashを使用してチャートを作成していたが、Ext JS 4.0のチャート作成パッケージではSVGやVMLを使い、別途プラグインを必要とせずにチャートやグラフを作成できるようになった。この機能はInternet Explorer 6を含む対応ブラウザすべてで動作し、WebブラウザやFlashの互換性に関する問題を解消できるという。

 また、データパッケージも強化され、MVC(Model-View-Controller)モデルの開発がサポートされた。ユーザーインターフェイスとデータを分離した開発を支援する。270以上のAPI、35種類のクラスが新たに加わり、ドキュメンテーションも一新された。

 テーマ機能も強化され、「Sencha Touch」で使われた「SASS(Syntactically Awesome Stylesheets)」やCSSメタフレームワーク「Compass」が採用されたほか、最新のテーマエンジンも導入した。Webアプリケーションのルック&フィールをさらに改善できるという。

 レンダリング/レイアウトも改善された。必要な時のみにDOMを更新するようコンポーネントのレンダリングやレイアウト処理を改善、より迅速かつ性格にコンポーネントの描画が可能となるという。

 Webブラウザのサポートも強化され、Internet Explorer 6以上およびChrome 6以上、Firefox 3以上、Safari 3.2以上、Opera 10以上などに対応する。

 Ext JSはデュアルライセンスで提供されており、オープンソース版(GPL)は同社Webサイトよりダウンロードできる。

米Sencha
http://www.sencha.com/