米Oracle、約束どおり「Solaris 11 Express」をリリース
米Oracleは11月15日(米国時間)、「Solaris 11 Express 2010.11」を公開した。「Oracle Solaris」の次期版「Solaris 11」のプレビュー版となるもので、同社が8月にオープンソースプロジェクト「OpenSolaris」の方針変更の際に年内公開を約束していた開発者向けのリリースとなる。
Solaris 11 Expressは5年の開発期間を要しており、400以上の新機能を含んでいる。「実装が容易かつ短期間で行える」とうたうなど、使いやすさも改善されている。
可用性も強化、ダウンタイムを最大50%削減し、パッチ適用やメンテナンス関連のリブートも削減できるという。ネットワーク仮想化とリソース管理ではネットワークベースのパッケージ管理ツールなどの新機能を導入、高性能な仮想化環境を提供するとしている。メモリ管理、オンディスクでのZFS暗号化、プロビジョニングなども改善されている。
プラットフォームでは、SPARC T3、Nehalemなどのサポートが加わっている。Oracleによると、1000以上のSPARCおよびx86システム上で1万1000以上のサードパーティ/社内開発アプリケーションとバイナリ互換を提供するという。
Solaris 11 ExpressはSolaris 11の最新技術へのアクセスを提供するもので、運用環境での利用には有料のサポート契約が必要となる。
SolarisはOracleが米Sun Microsystems買収により獲得した技術。Sun主導で進んでいたオープンソースプロジェクトのOpenSolarisについては8月、商用版を先にリリースし、その後オープンソース版をリリースすると方針の変更を発表している。一方、コミュニティからは派生プロジェクトとして「Illumos」が立ち上がっている。
米Oracle
http://www.oracle.com/
「Oracle Solaris 11 Express 2010.11」ダウンロード
http://www.oracle.com/technetwork/server-storage/solaris11/downloads/index.html