OpenOffice.orgコミュニティ、Oracleから独立。名称も「LibreOffice」に
OpenOffice.orgの開発コミュニティは9月28日、10年間に渡って同プロジェクトを支援してきたOracle(旧Sun Microsystems)から離れ、新たに独立組織「The Document Foundation」を立ち上げると発表した。同組織の下、OpenOffice.orgは新たに「LibreOffice」という名称で開発やリリースが続けられる。
The Document FoundationはOpenOffice.orgの権利を持つOracleからは独立した組織となるが、現在Oracleに対してThe Document Foundationのメンバーとしての参加を呼びかけているほか、「OpenOffice.org」というブランド名をThe Document Foundationに寄付するよう要請しているとのこと。ただし、Oracleから回答は得られていないため、ひとまずは「LibreOffice」という名称でオフィススイートの開発やリリースを進めるとしている。
The Document FoundationにはOpenOffice.orgコミュニティの主要メンバーが参加しており、LibreOfficeをもっとも優れたオフィススイートにするためにユーザーと開発者両方のハードルを下げていく、との方針を示している。
Free Software Foundationの代表であるRichard Stallman氏もThe Document Foundationの発足を歓迎、次のようなコメントを述べている。
「現在のOpenOffice.orgでは非フリーなアドオンという問題があるが、The Document Foundationがこれを推奨しないことは非常に喜ばしい。LibreOfficeの開発者とOracleのOpenOffice.org開発者がうまく共同して開発を進められることを願っている。」
また、GoogleやNovell、Red Hatといった企業のオープンソース担当者や、Ubuntuの創始者であるMark Shuttleworth氏など、多くのオープンソース関係者が今回のThe Document Foundation設立を歓迎するコメントを述べている。
LibreOfficeのベータ版はすでに公開されており、The Document FoundationのWebサイトから入手できる。
The Document Foundation
http://www.documentfoundation.org/
The Document Foundationのアナウンス
http://www.documentfoundation.org/lists/announce/msg00000.html