OpenSolarisベースのディストリビューション「Nexenta Core Platform 3.0」リリース

 Nexentaプロジェクトは8月18日、OpenSolarisベースのx86/x64向けOSディストリビューション「Nexenta Core Platform(NCP) 3.0」をリリースした。OpenSolaris build 134ベースのカーネルを搭載し、ユーザーランドにはUbuntu 8.04 LTSのパッケージをベースにしたものが採用されている。

 NCPはOpenSolarisカーネルにUbuntuベースのユーザーランドを組み合わせたもので、ZFSやDTraceといったSolaris由来の技術と、Ubuntu由来の多数のパッケージを利用できるのが特徴。米Nexenta Systemsが開発するストレージシステム「NexentaStor」のベースとしても利用されている。

 NCP 3.0のカーネルにはOpenSolaris build 134をベースに、それ以降に加えられた機能改善やバグフィックスを追加したものが採用された。これにより、ファイルシステムをより効率よく利用できるZFSの重複排除機能(De-duplication)や仮想化機能を持つネットワークスタック「Crossbow」といったOpenSolarisの最新機能が利用できるようになっている。

 NCP 3.0の対応アーキテクチャはx86および64ビット版x86(x64)で、最小要件として256MBのメモリ、2GiBのストレージおよびCD-ROMドライブが提示されている。

 なお、Solarisの権利を持つ米OracleはOpenSolarisプロジェクトを終了する意向を示しているが、これに伴いNCPのカーネル部分についてもOpenSolarisからオープンソースで開発されているOpenSolaris派生プロダクト「Illumos」に変更する方針とのこと。まずIllumosを搭載したNCP 3.9を近い将来リリースし、その上でユーザーランド面での改善を加えたNCP 4.0をリリースする方針だそうだ。

Nexentaプロジェクト
http://nexenta.org/

Nexenta Core Platform 3.0ダウンロード
http://nexenta.org/projects/site/wiki/DownloadStable