UI開発がさらに容易に、「Qt 4.7」が登場
フィンランドNokiaは9月21日、クロスプラットフォームのUIフレームワークの最新版Qt 4.7をリリースした。アプリケーションのインターフェイスや振る舞いを定義するための新たな言語「QML」が搭載されたほか、パフォーマンスも向上している。
Qt 4.7の最大の特徴は、宣言的言語拡張であるQML(Qt Meta-Object-Language)が導入された点。QMLはQtのMeta Object機能を使ったスクリプト言語で、開発者とデザイナー間の協業を容易にするとしている。QMLはベースとなるC++ライブラリ「QtDeclarative」、IDEの「Qt Creator」とともにUI作成キット「Qt UI Creation Kit」として統合されている。
WebKitベースのブラウザエンジン「QtWebKit」も改良され、スクロールやズームを改善する新しいクラス「QGraphicsWebView」が追加された。レンダリング、ページのロード、スクロール、CSSの4つの面で性能が改善され、たとえば、ハードウェアアクセラレーションにより、アニメーションのレンダリングは前バージョン(4.6)と比べて31%改善され、Webサイトのスクロール性能は最大350%改善されたと報告している。
対応プラットフォームはWindows、Linux、Mac OS X。オープンソース版(ライセンスはLGPL)のソースとバイナリは同社のWebサイトより入手できる。
フィンランドNokia
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