Emacs用の開発支援ツールを集めた「CEDET」、バージョン1.0が登場
CEDET開発グループは8月30日、Emacs用の統合開発環境(IDE)「Collection of Emacs Development Environment Tools(CEDET)1.0」を公開したと発表した。SourceForgeのプロジェクトページより入手できる。
CEDETはEmacsを使った高度な開発環境の作成を目的に、開発環境ツールを集めたIDE。Speedbar、EIEIO、EDE(Emacs Development Environment)、Semanticといったライブラリを含み、プロジェクト管理システム、コードコンパイル、ヘルプ/ジャンプ、シンボル参照、コード生成、UMLダイアグラム、コードブラウジングなどの機能を持つ。C、C++、Java、Emacs Lisp、JavaScript、Pythonなどさまざまな言語に対応する。ただし言語ごとにサポートレベルは異なり、言語によっては利用できない機能もあるという。
CEDETが備える支援機能の例としては、スマート補完機能や言語に依存しないテンプレート機構が上げられる。コードを分析してコンテキストにあった適切な補完を行ったり、自動的に対応するテンプレート(定型コード)を見つけて適切に挿入することができるという。たとえばC++でテンプレート機構を利用すれば、クラス宣言の後に自動的に空のコンストラクタやデストラクタを入力する、といったことが可能となる。
また、高度なUIウインドウを備えたECB(Emacs Code Browser)によるコードブラウズ機能やUMLダイアグラム作成機能なども搭載。EclipseやVisual StudioといったIDEに対抗しうるものとなっている。
ライセンスはGPLで、Emacs 22、23系で利用できる。なお、先にリリースされた「Emacs 23.2」ではデフォルトでCEDETがインストールされている。
CEDETプロジェクトページ
http://cedet.sourceforge.net/
CEDETのダウンロードページ
http://sourceforge.jp/projects/sfnet_cedet/releases/