「Ubuntu 9.04」がベータ版に

 英Canonicalは3月27日、最新のLinuxディストリビューション「Ubuntu 9.04」のベータ版をリリースした。「GNOME 2.26」のサポート、クラウド機能などを特徴とし、性能も改善した。UbuntuのWebサイトよりISOイメージをダウンロードできる。

 Ubuntu 9.04は開発コード名「Jaunty Jackalope」で呼ばれる最新版となる。Linuxカーネル2.6.28をベースとし、デスクトップ側ではGNOME 2.26、「KDE 4.2.1」「X.org Server 1.6」「OpenOffice 3.0.1」などをサポート、サーバー機能としては「Apache 2.2」「PostgreSQL 8.3」「PHP 5.2.6」「LTSP 5.1」などをサポートした。

 Desktop Editionでは、起動時間を短縮し、通知システムと設定メニューを一新した。デフォルトのファイルシステムはExt3だが、Ext4にも対応している。Ext4については、フィードバックに基づき、次期版でデフォルトにするかどうかを検討するという。

 Server Editionでは、オープンソースのクラウド機能「Eucalyptus」を搭載した。米Amazonの「Elastic Compute Cloud(EC2)」と互換性を提供しつつ、ファイアウォール内のサーバー群でクラウドを動かせる。なお、Ubuntu 9.04はEC2でも利用できる。このほか、SMTP、POP3、IMAPを実装できるメールサーバーパッケージ「dovecot-postfix」を強化、サーバーサイドでのフィルタリングサポートを統合したという。

 Desktop Edition、Server Editionにあわせ、「Kubuntu」「Xubuntu」などUbuntuファミリーもベータ版を公開している。正式版リリースは、今年4月23日の予定だ。

英Canonical
http://www.canonical.com

「Ubuntu 9.04」ベータ版
http://www.ubuntu.com/testing/jaunty/beta