Webrunner改めMozilla Prism:顕著な機能向上を果たしたWebアプリ専用ブラウザ

 Mozillaをベースにシングルサイト志向の“Webアプリケーション”ブラウザとして誕生したWebrunnerについては本年7月にレビュー記事を掲載したところだが、この10月に同ブラウザはMozilla Prism名称を変更してMozilla Labsサイトに移管された。当初Prismを実行できるのはWindowsプラットフォームだけであったが、現在ではMacおよびLinux対応ビルドも利用可能となっている。

Firefox拡張:タブをカラー化するChromaTabs

 ディスプレイをワイドに代えると生産性が大幅に改善するが、欠点もある。Firefoxを使っているとき、タブをつい開きっぱなしにしてしまうのだ。タブ・バーにはいつの間にかタブが何十と並び、そこに示されているはずのページ・タイトルは識別不能という事態に陥る。しかし、 ChromaTabs というエクステンションを使えば、事態は改善する。この新しいエクステンションはサイトごとにタブを色分けしてくれるのだ。その色はサイトを再訪しても変わらない。

Firefoxで利用可能な音声読み上げ機能拡張

 Firefox用に2つのテキスト読み上げ機能拡張がリリースされたのは比較的最近の出来事だが、これらをインストールすることは視覚障害者の利用に適したWebブラウザを構築するだけでなく、Web上での音声読み上げインタフェースを必要とする通常ユーザの要望にも応えられる側面を有すはずだ。2つの機能拡張のうち Fire Vox は“ブラウザ内限定スクリーンリーダ”とでも言うべき位置付けであるが、そのテキスト読み上げ機能は、視力に障害を抱えているユーザであっても日常的なブラウジングが可能となる本格的なレベルに仕上がっている。もう一方の CLiCk, Speak は主としてクリック操作で制御するタイプのスクリーンリーダであり、強度の弱視者ないしは、視覚そのものは正常であるのに文字を理解できない失読症患者などの用途に適していると言えるだろう。

FirefoxをIE、Safari、Opera風にする方法

 Firefox支持者が抱く最大の不満の1つは“動作や外観があのブラウザとは違う”というものである。一方、Internet Explorerユーザは、Firefoxの外観にはなじめないと文句を言う。またOpera、Safari、Netscapeの各ユーザは、お気に入りの機能の多くがFirefoxには欠如していると訴える。さらにソーシャルネットワーキングの権威たちは、Floakの誇る強力なソーシャルネットワーキング機能がFirefoxにない点をあげつらう。しかし、こうしたユーザは皆、Firefoxが持つ最も影響力の大きな特徴の1つを見過ごしている。それは、ほかのブラウザの機能をきわめて簡単にエミュレートできるサードパーティのアドオンがサポートされている点だ。

[特集: セキュリティ] プライバシーとセキュリティを守る10個のFirefoxエクステンション

 玄関のドアや窓に鍵をかける、個人情報の漏洩を恐れてシュレッダーを使う、ウイルス対策ソフトウェアをインストールする。そんなことはたいてい誰もがやっている。なのにいつものネットサーフィンで、果たして今使っているブラウザは安全なのか、個人情報は守られているのか、そうしたことをちょっとでも考えてみようとしないのはどうしてだろう。不埒な輩がどこぞのWebサイトを利用して、あなたのコンピュータからデータを少しずつ拾い集める、あるいはスパイウェアをそっと忍び込ませる、そんなことが残念ながら簡単にできてしまう。悪くすると、どこかのサイトを何気なくクリックするだけで、個人データがどうにも嬉しくないやり方で精査される、実際そんなことが起こるのである。

Mozilla、「Firefox 3.0」のベータ1をリリース――特徴はGecko 1.9/ブックマーク・履歴管理機能/セキュリティの強化

 米国Mozillaは11月20日、Webブラウザ「Firefox」の次期バージョン「Firefox 3.0」のベータ第1版をリリースした。3.0では、新しいHTMLレンダリング・エンジン「Gecko 1.9」やブックマーク/履歴管理機能「Places」が利用可能になり、セキュリティも大幅に強化される。

Firefox拡張:Tab Scope――タブの内容をすばやくプレビュー

 いまやブラウザの必須機能の1つとなった感のあるタブ機能だが、タブを開きすぎると目当てのタブを探すのにイライラさせられるということはないだろうか。特にページタイトルの先頭にサイト名が付くサイト(Open Tech Pressもそうだが)の場合、そのサイトのページをいくつも開くとタブに表示されるタイトルが同じになってしまい区別できない。こうした経験を持つFirefoxユーザーにお勧めしたいのが、タブの内容をプレビュー表示してくれるTab Scopeだ。

Firefoxタブのセッション保存を可能にするSession Manager

 Firefoxには表示中の全タブを一括してブックマークするオプションも用意されているが、タブのヘビーユーザからすると、その程度のオプションだけでは機能不足というものである。例えばネットで何かの調べものをする際には、個々のタブの表示内容はもとより同時に表示させるタブの組み合わせが問題となるものであり、そうしたタブの数が増えてくると必要なタブを開くだけでも一苦労になってしまう。更に問題なのは、そうしたタブのブックマーク登録前にブラウザがクラッシュしたような場合である。そのような悩みを一挙に解決してくれるのが、様々なカスタマイズに対応したSession Manager(セッションマネージャ)アドオンであり、この機能拡張をインストールすることで、ブラウザ終了後もウィンドウのセッションステータスを保存しておくことが可能となるのだ。

FirefoxとTiddlyWikiをつなぐエクステンション TiddlySnip

 今週は、FirefoxのエクステンションTiddlySnipを紹介しよう。TiddlyWikiをメモ帳代わりに使っている方には、是非試してみるようお勧めしたい。発想は単純で、現在表示しているWebページ全体あるいは選択されたテキストをTiddlyWikiにメモ(tiddler)するというだけのものだが、優れた工夫がいくつか施されており、そのお陰でFirefox&TiddlyWikiは強力かつきわめて有用なツールになる。

Zoteroを使ってOpenOffice.orgの参考文献リストを管理する

 OpenOffice.orgの蔵書管理(bibliography)の機能に物足りなさを感じているなら、いくつか対処方法がある。よく知られている解決策の1つとして、OpenOffice.orgとうまく統合されたクロスプラットフォームのツールBibusがある。だが、それが唯一の文献管理ツールというわけではない。もう1つ便利なのが、Firefoxを強力な学術調査の手段に変えるZoteroというツールである。何より、このツールにはその機能を文献管理データベースとして活かせるOpenOffice.org用エクステンション(拡張機能)が付随している。また、文献リストの作成および管理を効率化してくれる気の利いた機能もいくつか存在する。

重度のタブ依存症患者に贈る有用な各種Firefox機能拡張

 Firefox上で常に複数のページを開いて作業をするユーザにとって、タブ表示はコンピューティングライフに不可欠な必須機能の1つと言えるだろう。現状でFirefox Add-onページには、110を超えるタブ関連の機能拡張が登録されている。これらの機能拡張で追加される機能は様々であり、ごく単純な基本機能を補完するだけのアドオンもあれば、複数タブのアドレスやセッションを保存するものや、各タブ中のコンテンツをサムネール表示するものもあり、また複数の機能を寄せ集めたコレクションセットがあるかと思えば、既製のどのような分類にも収まりきらないアイデアを実装したものもいくつか存在している。

Songbirdオーディオプレーヤー:有望だが改善が必要

Songbirdは、Mozillaをベースとする野心的なクロスプラットフォームのミュージックプレーヤーだ。まだ開発の真っ最中だが、2006年に0.1リリースをレビューしたときと比べ、長足の進歩を遂げた。現在のSongbirdは実に甘美な声を聴かせる。ただし、一流の仲間入りをするにはインタフェースに磨きをかける必要がある。