MozillaのWYSIWYG Web編集ソフトの流れを汲むKompoZer

 プロプライエタリ・ソフトウェアにおけるWebページデザインの分野は、AdobeのDreamweaverとMicrosoftのFrontPageに支配されている。一方、フリーソフトウェアユーザはこれまでにいくつかのWebデザインアプリケーションの盛衰を目にしてきたが、最新作が登場してからは久しい状態にあった。今回、新たなリリースとしてKompoZerが登場した。これはMozilla Composerの遺産を引き継ぎ、今日のテクノロジを採り入れてアップデートしたものだ。

SamePlace――Firefox用の多機能型Jabberクライアント

 Firefoxを中心としたコンピューティングライフを送っているユーザならば、可能な限りその他の作業もブラウザ上だけで済ませたいところだろう。実際そうした要望をかなえるための機能拡張としては、ブックマーク管理用のdel.icio.us、IRCチャット用のChatzilla、RSSフィードリーダ用のSageなどが存在している。そしてJabberインスタントメッセージ(IM)のユーザであれば、SamePlace機能拡張を利用すればいい。このIMクライアントにはJabber用の基本機能はもとより、その他各種の便利な独自機能が装備されているのである。

Gmail Manager機能拡張による複数のGmailアカウントの一括管理

 今日、多くの電子メールユーザは、仕事用、家族や友人用、フォーラム投稿用など、複数のアカウントを使い分けているはずである。例えば私の場合も複数のGmailアカウントを所有しているが、POPクライアントを利用することなくこれらの全アカウントのメッセージを読みさばくには、Webブラウザ上でのGmailサイトへのログイン/ログアウト作業を延々と繰り返すしかない。その点、Firefox機能拡張として提供されているGmail Managerはオペレーティングシステムにも依存せず、こうした問題に対処する優れた処方箋と言えるだろう。この機能拡張を使うと、複数アカウントの一元管理はもとより、これらアカウントにおけるメッセージの着信通知を受けることもできるのだ。

Mozilla、Thunderbird開発用の新会社に300万ドルを投資

 Mozillaからは今週、Thunderbirdメールクライアントの開発促進を目的としたMozilla Foundationにおける新プロジェクトに対して300万ドルを投資するという計画のアナウンスが出された。新たな組織名は未だ定まってはいないが、当初の発表によるとその中心となる活動はThunderbirdをベースとしたインターネット通信システムの構築であり、そこにはWebベース型のメール、IM、SMSなどの諸機能が包含されることになるそうだ。

ThunderbirdのスタートページをWikiにする

 Thunderbirdを立ち上げると毎回、(該当するオプションをオフにしていない限り)飾り気のないスタートページが表示される。ほとんどの人はこのページをあまり気にしておらず、何も考えることなく受信トレイに直行するはずだ。このスタートページは簡単なHTMLページにすぎず、Thunderbirdは設定で指定されたアドレスからこのページの読み込みを行う。それがわかれば、自分のWebサイトやブログなど、もっと有益なページのURLに置き換えることができる。あるいは、もう一歩踏み込んで、スタートページをアイデア、メモ、To Doリストなどの管理に役立つツールに仕立て上げることも可能だ。

大量ファイルのダウンロードを簡単化するFlashGot機能拡張

 ダウンロードマネージャを利用すると、インターネットから多量の大型ファイルをダウンロードする際に要する時間を大幅に節約することができるが、対象となる個々のリンクをブラウザからダウンロードマネージャに手作業で渡す場合は、その作業だけで返って手間がかかるくらいである。ところがそうした手間も、Firefox用のFlashGot機能拡張を利用すれば一気に解消されてしまう。つまりFlashGotとは、各ユーザが愛用している外部アプリケーション式のダウンロードマネージャとWebブラウザの間で、こうした情報交換の橋渡しをしてくれるツールなのである。

Qualcommが明かすPenelopeの真実(PenelopeはEudora 8にあらず)

 昨年秋、QualcommはMozillaの電子メールクライアントThunderbirdの開発陣と協力してEudoraのオープンソース版を開発するとの計画を発表した。オリジナルのEudoraクライアントは一部にプロプライエタリなコードが含まれているため、開発者らはアプリケーションをスクラッチから構築し直す必要があった。今週、Qualcommが開発したThundebird用アドオンであるPenelopeの最初のベータ版リリースが告知された際、多くの人々はこれが実質的に新しいオープンソースのEudoraクライアントのベータ版だと思った。さらに混乱を深めたのは、PenelopeがLinuxに対応していないという点だった。このPenelopeについて、Qualcommのプロジェクト副主任Jeff Beckley氏が事実関係を明らかにしてくれた。

Thunderbirdの生産性を向上する機能拡張

 Firefoxと同様、Thunderbirdにも各種の機能拡張をインストールすることができる。こうした機能拡張についてはMozillaがオフィシャルなリポジトリを運営しており、色々と便利なツールが紹介されているが、実際に何を使用するかは個々のユーザごとに異なる性質の話である。とは言うものの、多くのユーザが使って便利だと感じるであろう機能拡張も各種存在しているので、本稿ではその中のいくつかを紹介することにしよう。

Firefox拡張:Interclueでリンク先をプレビュー

 Interclueとは、Firefoxのページ上に張られているハイパーリンクをプレビューするための機能拡張である。これと同種のプラグインは他にも存在してはいるが、Interclue機能拡張はリンク先ページのサムネイル表示をするだけではないという点で、他のプレビュワーと一線を画している。この機能拡張にはリンク先ページに関するサマリー作成用アルゴリズムが実装されており、当該ページの各種情報やワード数などを専用ウィンドウに一覧表示してくれるのだ。

Mozilla、セキュア・コーディング分析ツールを外部開発者に公開へ――ソフト開発コミュニティ全体の脆弱性削減の取り組みに貢献?

 米国Mozilla Corporationの幹部は、先週ラスベガスで開催された「Black Hat 2007」(7月28日~8月2日)で講演し、Webブラウザに存在する脆弱性を減らすための取り組みとして、同社が社内で開発した広範なセキュア・コーディング分析ツールを、社外の開発者と共有していく方針を明らかにした。

Firefox拡張:FEBE―Firefox環境のバックアップとリストア

 Firefoxブラウザは、ユーザのブックマーク、閲覧履歴、フォームの入力履歴、ユーザ名/パスワードなどを保存しているだけでなく、様々な拡張やテーマも保存していることが多い。そのため別のコンピュータを使用したり、色々なディストリビューションを使ってみたりしているときには、ブラウザの環境を再現するのが複雑だったり時間がかかったりすることがある。しかしFEBE(Firefox Environment Backup Extension)を使えば、Firefoxが保存しているすべてのものプラスアルファをバックアップ及びリストアすることが可能になる。

Mozilla、Thunderbird切り離し計画へのGoogleの関与を否定――「Googleとの提携維持が切り離しの理由ではない」

 米国Mozilla CorporationのCEO、ミッチェル・ベイカー氏は7月26日、Googleとの提携維持が電子メール・クライアント「Thunderbird」の別組織化の理由だとする批判に反論した。同氏は、Googleとの提携とThunderbirdプロジェクトの独立とはまったく関係がないと強調している。

Mozillaから特定サイト用ブラウザWebRunnerが誕生

 最近、ウェブベースのアプリケーションがデスクトップアプリケーションの代わりに使われるようになってきた。ウェブベースの、オフィススィート/メールクライアント/マルチメディアアプリケーション/一般的な生産性ツールは今ではどれも非常に便利に使うことができるようになっている。しかしそのようなアプリケーションの実行という観点からは、標準的なウェブブラウザは必ずしも最良の方法というわけではない。そこでウェブベースのアプリケーションにより適したツールを提供しようと、Mozillaプラットフォーム・エバンジェリストのMark Finkle氏がWebRunnerに取り組んでいる。