限られた画面領域を有効活用するためのFirefox機能拡張

 私の所有するAsus Eee PC 701は超軽量型の携帯式ノートブックとしては破格の低価格製品であるのだが、画面の狭さだけは如何ともしがたい(対角線で7インチ長)。そのため私はFirefoxを表示させる際において、使用可能な画面領域を最大限有効に利用することを心がけている。実際このWebブラウザにはフルスクリーンモードが装備されており、F11キーにてこのモードを有効化すると、小型化されたナビゲーションツールバーとオプション扱いのタブバーを除いた全画面がWebページの表示専用に使えるようになるのだが、私個人としてはもう少し細かなユーザ設定の行えるソリューションを欲していたところである。本稿では、そうした目的で私が見つけた2つの機能拡張を紹介することにする。

Firefoxの設定が容易になるエクステンション Configuration Mania

 Firefoxでは多くの内部設定を変更することができる。変更はメニューからではなくアドレス・バーに「about:config」と指定することで開くページで行うのだが、多数のプレファレンスが単純に羅列されているだけなので使いやすいとは言い難く、これに代わるPreferentialというエクステンションも使いにくさに大差はない。今回紹介するエクステンション Configuration Mania も誰にでも使えるほど易しくはないが、それでも随分使いやすくはなっている。

Webページ・ナビゲーションに便利なFirefoxエクステンション

 インターネットのブラウジングで、何とも煩わしいことが2つある。一つはリンクになっていない単なる文字列のアドレス。該当するページを開くには、アドレスの文字列を選択し、コピーし、新しいタブを開き、アドレス・バーに貼り付け、Enterキーを押さなければならない。アドレスを書くくらいなら、クリックするだけで開くリンクにしてもらいたいと切に思う。もう一つは、今開いているページの親ページを見たいときだ。1つ上のレベルのページを開くには、アドレス欄のURLをいちいち手で編集しなければならない。だが、 Linkification Uppity という2つのFirefoxエクステンションを導入すれば、こうした悩みから解放される。

Firefoxのメニューを整理するエクステンション

 横に長々と並んだFirefoxのメニューを煩わしく思っている人のために、Firefoxエクステンションを3本紹介する。Compact Menu 2ほか2本だ。いずれも、メニューの全項目を1つのプルダウン・ボタンに入れてしまうので、「ダウンロード」や「履歴」や「ブックマーク」などのボタンをメニュー・バーに置くことができる。もう一つ、メニュー・バーではなくステータス・バーを整理するOrganize Status Barも紹介しておこう。ステータス・バーに表示される全項目を並び替えられるほか、非表示にすることもできる。

Mozillaその他の協力を確保したGNOMEのユーザ補助機能サポート向上プログラム

 近年GNOME Foundationは、障害者ユーザによるコンピュータの利用を支援するためのユーザ補助機能に関心を寄せるようになっている。またMozilla FoundationもGNOMEの審議会に参加することで、GNOMEにおけるWebアクセス機能の向上および同プロジェクトの長期戦略に協力し、XUL開発プラットフォームとGNOMEとの統合促進を支援しつつある。しかしながらより重要な出来事は、GNOME Foundation、Mozilla Foundation、Novell、Google、Canonicalの協同出資により、GNOMEにおけるユーザ補助機能の充実化を目的とした50,000ドル相当の援助プログラムが立ち上げられたことであろう。

Firefox用フィード・エクステンション各種

 現代のWebブラウザにとってフィードほど重要なものはあるまい。ソーシャル・ネットワーキングやファイル共有サイトの勃興に伴って、関心のあるサイトすべてに目を通すのは困難になり、多くの人はフィードだけを頼りにしている。確かに、何十何百というブックマークをまなじりを決して次々にクリックしていくより、フィードの方が効率的だ。こうしたフィードの必要性に応えるべく、正統的なフィードやフィードを持たないサイトのための疑似フィードを閲覧するためのFirefoxアドオンが数多く作られてきた。

Firefox拡張:3種のツールバー

 Firefoxの面白さはレゴブロックの面白さだ。基本モジュールがあり、それに拡張機能を付加していける。どんな拡張機能があるかと問われれば、誰でもまずあげるのがツールバーだろう。ChatzillaFireFTPなどの組み込みアプリケーションと違い、ツールバーはインタフェースを変える。たとえば、検索エンジンインタフェース、ブックマーク、RSSフィード、コンテンツ管理ツールなどを含めることができる。マルチメディア制作者専用やミュージシャン専用、はたまたモルモン教神学研究者専用など、きわめて特化されたツールバーが多いなかで、ここではどんなネットジャンキーでも使えそうな汎用性のあるものを3つ紹介しよう。

Firefox機能拡張群の一括バックアップ/再インストールを可能にするCLEO

 多数の機能拡張でカスタマイズしたFirefox環境をセカンドマシンにて再現するといった場合、個々の機能拡張を1つずつ再インストールするのが一般的な方法だが、そうした手間を厭うならこの種の処理に特化した機能拡張を利用するという選択肢も存在する。それが CLEO (Compact Library Extension Organizer)であり、これを利用するとインストール済みの機能拡張およびテーマ群を1つの.xpiファイルにパッケージ化して、一括で再インストールできるようになるのだ。

Bookmark Sync and Sort:プライバシー侵害の恐れのないブックマーク同期ツール

 複数のコンピューターやオペレーティング・システム(たとえば、LinuxとWindowsのどちらもブートできるデュアルブート・マシン)を使っている場合、すべてのブラウザーのブックマークを一致させることができれば便利だろう。実際、Firefoxには、そのためのアドオンがいくつかある。

Firefoxを自動運転するツール、iMacros

 Firefoxのエクステンション iMacros for Firefox を使うと、Firefoxを自動運転することができる。Webブラウザーで定期的に行わなければならない日常業務がある、開発している最新Webアプリケーションのインタフェースを自動的にテストしたい、毎日1回クリックするだけで訪問したサイトをすべて記録したいといったときに利用できる。

入手しても大概は役立たない8つのFirefox機能拡張

 FirefoxというWebブラウザのコミュニティでは、インターネットを楽しくかつ効率よくサーフィンできるようにする目的で、膨大な数の機能拡張が作成されている。実際こうした機能拡張の大半は有用なものだが、本稿で紹介するように、中には箸にも棒にもかからない性質のものも存在しているものである。