Firefox用フィード・エクステンション各種
Firefoxはフィードをブックマーク・フォルダーとして扱うため、表示されるのは見出しの冒頭40字ほどだけで、その内容を読むには記事を個別に開く必要がある。このライブ・ブックマーク(Firefox用語)を直接対象とするエクステンションがある。たとえば、 Feed Sidebar を導入すればボタンを押すだけでフィード中の未読記事をすべてサイド・パネルに表示させ一覧することができ、 RSS Ticker ならすべてのライブ・ブックマークをテロップのように表示させることができる。ボタンを1回クリックするだけで全ライブ・ブックマークを更新するエクステンション Reliby もある。
ライブ・ブックマークとしてもっと便利に使いたければ、 Liveclick は必須エクステンションだろう。ライブ・ブックマークの基本機能を拡張し、記事に既読マークを付けたり、更新時にアラートを出すように設定したり、ライブ・ブックマークをプレビューしたりできる。Webページを右クリックするだけでライブ・ブックマークを作ることも可能だ。
フィード・リーダー
しかし、ライブ・ブックマークには、既存のエクステンションを総動員していくら機能を強化しても解決し得ない大きな欠点が一つある。その記事が何に関するものなのか、情報がほとんどないのだ。だからこそ、人気のあるフィード・エクステンションのほとんどはフィードの一覧と表示の機能が強化されたアグリゲーターつまりフィード・リーダーなのだ。Firefox Add-onサイトにはそうしたエクステンションが少なくとも20あり、いずれも、広く普及しているAtom形式とRSS形式のフィードに対応し、冒頭の1段落や写真の縮小画像を表示する。
こうした基本機能に加え、各フィード・リーダー・エクステンションはそれぞれに多彩な機能を備えている。簡潔なフィードがお好みなら Sage 、 Beatnik 、 22Pixels Sidekik などがあり、いずれも必要にして十分な機能を備えている。 Brief も比較的シンプルで、活発なフィードには重宝な表示フィルターがある。
ブラウザ・ウィンドウを狭くしたくなければ、 rssPlayPen はどうだろうか。導入すると、Firefoxのブラウザ・ウィンドウの右下に何の変哲もないボタンが現れ、クリックするとこのエクステンションのためのフローティング・ウィンドウが開く。読みたいフィードをここにドラッグすると、第2のフローティング・ウィンドウが開き、記事が表示される。このフローティング・ウィンドウには矢印形のボタンが一対あり、これを使って記事を切り替える。この単純明快なデザインは魅力だが、Firefoxウィンドウをデスクトップ全体より小さくするか、フローティング・ウィンドウが一番上になるようにしないと厄介なことになる。
さらに高機能なフィード・リーダーがほしければ、 NewsFox が人気だ。3ペイン構成で、左側に購読しているフィードの一覧、右上に選択したフィードの記事、右下には選択した記事の内容が表示される。メール・リーダーに似たデザインで、閲覧の際の操作はきわめて容易だ。
しかし、フィードをじっくり読むタイプの人なら、おそらく、 Wizz RSS News Reader を使うだろう。自前のツールバーと大部のオンライン・ヘルプを搭載し、表示フィルター、フィード検索、ウォッチ・リストの各機能を備え、オプションを構成するためのタブがある。機能が豊富で、設定すれば、電子メールを読んだり返信したりすることもでき、メッセージには自動的に署名を付けることもできる。
その他のフィード
フィード・リーダーの利便性は、本当のフィードを持たないサイトの疑似フィードを作るエクステンションが多いことからも明らかだ。たとえば、 Google Reader Notifier や Google Reader Watcher を使えばGoogle Readerアカウントのフィードを利用することができる。Yahoo!にも、 Yahoo! Toolbox や Yahoo! Mail Notifier などのエクステンションがあり、これを使ってYahooメールを読むことができる。厳密に言えば、これらは本当のフィードではなく、フィード概念の拡張版だ。
上記以外のオンライン・サービスのフィードを扱うエクステンションもいろいろある。たとえば、eBayの利用者のフィードバックをウォッチする Feedbackfox や、SynapseLifeにあるオンライン・アプリケーションの統合パッケージの一部として、登録した利用者にRSSフィードを提供する SynapseLife Tool Extension などがある。熱心なクリケット・ファンのために最新の試合結果を知らせる Scorewatcher などというのもある。
フィードを持たず、上記のようなエクステンションのないページには、 Update Scanner というエクステンションがある。サイドバーを持つ多くのフィード・リーダーと似たデザインで、Scanボタンをクリックすると登録したすべてのページをスキャンすることができる。一定時間おきに自動的にスキャンすることも可能。指定した文字数以下の些細な変更を無視することもできる。変更を確認する時間ができたときに1回クリックするだけで、変更されたすべてのサイトを開くことができる。
Firefoxエクステンションの中には同時に利用できないものもあるが、こうしたWebフィードを読むためのエクステンションを活用すると、自分に適した環境を作り、効率を改善し、時間を節約することができる。
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Bruce Byfield コンピューター・ジャーナリスト。Linux.comとIT Manager’s Journalに多く寄稿している。