メーリングリストの死

Mandriva Linuxというと、私などは旧名のMandrakelinuxのほうに馴染みがあるのだが、まあそれはともかく老舗のGNU/Linuxディストリビューションの一つである。Ubuntuが出てくる前の2004年ごろには最も注目されていたディストリビューションであり、現在でもヨーロッパや(ブラジルのConnectivaを買収・合併したので)南米を中心に根強い人気を誇っている。

記録するということ

「:-)」を横から見て「人間の笑顔」、あるいは意味的に「(笑)」と読ませるのを、英語圏ではオリジナルの(タイポグラフィカル)スマイリー(Typographical Smiley)と呼ぶ。現在では膨大な種類に達した、いわゆる「顔文字」(emoticon)の元祖である。顔文字というと今では当たり前の存在で、それゆえその重要性が語られることもあまりないが、トーンや大きさで感情を表現できる声を使わずとも、文字だけで様々な感情やニュアンスを明示的に表現することが出来るようになったという点では、これは人類のコミュニケーションにおける革命なのである。まあ、そんなに大げさなものじゃあないですかね :-)

GPLv3受容の動向

最近のPalamidaの報告によると、ライセンスとしてGPLv3を採用するソフトウェア開発プロジェクトの数が3000を越えたそうだ。GPLv3がリリースされたのは去年の6月末なので、1年2ヶ月ほどで3000の大台に到達したということになる。ちなみに2000プロジェクトを越えたのは今年の3月末くらいだったので、1000上積みするのに5ヶ月ほどかかったということになろうか。経過のグラフを見ると増加のペースはやや遅くなってきている(2008年第二四半期の増分が700弱なのに対して第三四半期はおそらく300程度)ようなので、おそらく年内に4000を越えることはないと思う。ペースが鈍っているのは、既存GNUソフトウェアの移行があらかた終わったからだろう。

オープンソース・ビジネスモデルの勉強(1)

先週末は島根県の松江を訪れた。島根大の野田哲夫先生にお招き頂いたものだ。島根大の研究プロジェクトとして、今後数年に渡り、外部の実務家や研究者も交えてオープンソースの社会的側面を研究するというようなことになったそうで、その研究グループのいわばキックオフミーティングのようなものに呼ばれたのである。用事の後はたまたま同時期に開催されていたOSC2008 Shimaneに一参加者として顔を出したが、参加者の数も想像以上、松江市長に加えて島根県の知事までお出でになるという具合で、何というか大変な熱気に驚いた。この調子で行くと、来年あたりは松江ではなくてmatz江になっているのではないか。

MIAUのインターネットリテラシ読本

私が片足を突っ込んでいるMIAUの話である。先週は何というか、「七日間の不思議」と言うにふさわしい一週間であった。少なくとも私には、何でそういうことになるのかさっぱり分からなかった。自分が三谷幸喜の喜劇の登場人物になったような気がしたものである。一つはっきりしているのは、私が池田信夫氏と何か一緒に仕事をすることは、もう無いだろうということだけだ。以上何のことやらという方は、なぜかはてなブックマークホットエントリ八分(?)になっているらしい弊団体代表、津田大介のブログ記事をご覧いただきたい。幸か不幸か先週は割と暇だったので、不思議の現場の多くに実際に立ち会うことができた。「パーティー1日前にして途方に暮れるMIAU幹事たち」の一人は私である。いやあ、あの日渋谷まで戻ってきて皆で食べた火鍋の味はおそらく生涯忘れることはあるまいね。後で腹壊したし。

TwitterでOTPの更新通知を受け取れます

 あまりにも急激に会員が増えたせいか、最近は重かったりよく落ちていたりで不評なマイクロブロギングサービスのTwitterだが、このTwitter経由で当Open Tech Pressの新着記事やジャーナルの更新を知らせるbotを用意してみた。Twitter / opentechpressをfollowすると、たまに記事のURLと記事内容の抜粋が送られてくるはずである。よろしければぜひご利用ください。ジャーナルに関しては、当面佐渡秀治さんのもののみ配信される。

GNU/Linuxと呼ぶことについて

 「Linuxじゃない、君が使っているのはGNU/Linuxだ」というのはストールマン御大のオハコで、彼に会う人は誰しも大体一度は口を滑らせて怒られるはめになる。私自身はというと、スペインはバルセロナくんだりまで行って怒られたことがあった(おまけにその一部始終は録音、中継されていた)。ちなみに、LinuxはGNUプロジェクトの産物ではないということを強調すべく、御大は「グニュー・スラッシュ・リヌクス」とちゃんと区切りのスラッシュを発音することも忘れない。