デスクトップLinuxマシンにUPSを追加する

 無停電電源装置(UPS)とは、商用電源が失われたときに一定時間だけコンピュータを動かし続けることができるようにする装置である。これにより短時間(1~5分)の電力消失をUPSバッテリの電力でやり過ごすことができる。UPSバッテリが低下すると、UPSはシグナルを送ってコンピュータを安全に停止させることができる。UPSがあれば、突然の電源断によるファイルシステムやRAIDのチェックに時間を取られなくて済む。以下、UPSに関する全般的なヒントと、Linuxマシンを保護するためにUPSをどうセットアップすればよいかを説明する。Linuxのサポートを謳っていないモデルについても触れる。

WindowsとLinuxでアーカイブファイルを使用できるPeaZip

 WindowsとLinuxの両方で動作し、グラフィカルインタフェースを備え、オープンソースソフトウェアとしてライセンスされるアーカイブプログラムを探しているなら、すべての条件を満たすものはただ1つ、 PeaZip しかない。PeaZipは、アーカイブ作成、圧縮、暗号化、およびそれに関連する機能を提供する複数のツールのグラフィカルなフロントエンドとして機能するプログラムである。

マーステクノサイエンス、Linuxを採用した非接触ICカードリーダー搭載多機能端末

 マーステクノサイエンス(本社:東京都新宿区)は2008年3月3日、OSにLinuxを採用したプログラマブルな多機能端末「MTR-120P」を開発したと発表した。非接触ICカードリーダーライターやサーマルプリンターなどを搭載し、ポイントカード用端末やキオスク端末など、さまざまな用途に活用できる。参考価格は36万7500円、7月から販売開始する。

ハウツー:/procディレクトリを活用する

 /procディレクトリは不思議な存在だ。本当に存在しているわけではないのだが、ディレクトリ内を見て回ることができる。ディレクトリ内にある各ファイルの容量は0で、バイナリでもテキストでもないのだが、ファイル属性を確認したりファイルの中身を表示したりすることができる。この特殊な/procディレクトリには、カーネル、プロセス、設定用パラメータなどに関して、Linuxシステムについてのあらゆる詳細な情報がある。そのため/procディレクトリを学ぶことで、Linuxのコマンドの仕組みを学んだり、さらにはシステム管理的なことをいくらか行ったりすることなどができる。

LSBの最新リリースは、引き続き共通の未来を目指す

 Linux Standard Base(LSB)プロジェクトの目的は、ディストリビューション間でオペレーティングシステム実装に微妙な違いがあっても、そのためにアプリケーション動作に支障をきたすという事態をなくすことにある。先月リリースされたLSB 3.2もこの目的を追いつづけていて、互換性をさらに高めるとともに、マルチメディアとスクリプト言語に新しい標準を取り入れている。

バイオ分野向け「KNOPPIX」を収録した解説書

 バイオ分野向けLinux DVD「KNOPPIX for BIO」を収録したバイオインフォマティクス学習用書籍「オープンソースで学ぶバイオインフォマティクス」(オープンバイオ研究会 編)が2008年2月27日出版された。インストールやセットアップ不要でバイオインフォマティクス環境を構築して、書籍の演習内容を実習できる。

Parsix――GNOMEに独自の味付けを加味したペルシア生まれのディストリビューション

 先月、約1年の開発期間を経た成果として Parsix Linux ディストリビューションの1.0リリースが行われた。Parsixは、Debian GNU/Linuxのテストブランチを基にしてKanotixコンポーネントの一部を流用した、GNOMEベースのディストリビューションである。その仕上がり具合は、Ubuntuに拮抗しうる魅力的な代替候補の1つと評していいだろう。

簡易的なLinux用仮想化プラットフォームとしてのLguest

 これまでのところLinuxカーネルのメインラインツリーには3種類のハイパーバイザ(hypervisor)が取り込まれており、まず最初がカーネル2.6.20段階でのKVMで、その次に2.6.23リリースにおけるXenおよびlguestという順番になる。ここで言うハイパーバイザとは、ホストシステム上で複数のオペレーティングシステムを実行させる技術のことである。これら3つの選択肢の中で、操作と実装という観点から見た場合に最も簡単なのがlguestであり、これから仮想化テクノロジの動作する原理を学習したいというユーザに適したオプションだと言えるだろう。

暗号化USBドライブからDebian GNU/Linuxを起動させるセットアップ法

 多くのユーザにとってライブCDという概念は既にお馴染みのものだろう。これはオペレーティングシステムをブート可能な状態でCDに焼き込んだもので、光学ドライブからの直接起動に対応したコンピュータであれば、インストール済みオペレーティングシステムをバイパスする形で、ライブCDにある別オペレーティングシステムを実行できるのである。またUSBからのブートアップに対応したコンピュータの場合、これと似た起動方式としてUSB接続式の外部ハードドライブからLinuxを起動させることも可能だ。こうしたライブシステムの場合、ディスプレイアダプタおよびスクリーンや記憶デバイスその他の周辺機器については、その検出と設定が自動で処理されるようになっている。そしてブータブルUSBドライブからは、Debian GNU/LinuxなどメインストリームのLinuxディストリビューションを起動するだけでなく、セキュリティ強化、パーソナライズ、アップグレードその他のユーザ固有のニーズに合わせたカスタマイズを施すことも可能なのである。

MySQLをファイルシステムとして使う

  MySQLfs を使うと、リレーショナル・データベースMySQLの中にファイルシステムを入れることができる。このファイルシステム中のファイルに含まれるバイト列はデータベースの各行に分割して格納されるため、大きなファイルがある場合もデータベースが巨大なBLOBフィールドをサポートしている必要はない。ファイルシステムをMySQLデータベースに入れておくと、データベースが備えているバックアップやクラスタリング、レプリケーションの機能を利用してMySQLfsファイルシステムを保護することができる。

小さくても充実しているZenwalk 5.0

 Slackwareベースの軽量/高速なディストリビューションである Zenwalk が先月、メジャーアップデートをリリースした。そのリリースアナウンスでは主な改良点の一つとして「Linuxディストリビューションの中で最高のWi-Fiサポート」が謳われていた。疑い深くて申し訳ないのだが、普通は、どの分野であれ小型のディストリビューションが最高のものであるということはとても考えられない。CD 1枚に収まる469MBのディストリビューションが、最近の何GBもあるDVDディストリビューションの数々にどれほど対抗できると言うのだろうか? そこで今回試してみたところ、Zenwalkには、プロプライエタリのIntelワイヤレス・ドライバ・ファームウェアとともに数多くのオープンソースのワイヤレス・ドライバがぎっしりと詰め込まれていることが分かった。驚くべきことにZenwalk 5.0では、CD 1枚のディストリビューションに期待する以上のことを、コマンドラインをほとんど使わずに簡単に行うことができた。