GNU GPLv3 Discussion Draft 1 日本語訳

現在改訂が進められているGNU GPLのバージョン3 (GPLv3)、ディスカッション・ドラフト1の日本語全訳を公開する。原文のレベルでは、すでにディスカッション・ドラフト2が公開されていることに注意してほしい(ドラフト2の日本語訳も、準備が出来次第公開する予定である)。この訳に関する意見や誤訳の指摘は、本記事へのコメントとして寄せて頂けるとありがたい。

FSF、社会活動家と接触する

2006年は、FSF(Free Software Foundation)がコミュニティと接触した年として記憶されるだろう。FSFは、GNU General Public Licenseの改訂に関して前例のない1年間の諮問プロセスと、デジタル著作権管理(digital rights management:DRM)技術に対する”発想からして欠陥(Defective By Design)キャンペーン“を展開している。そして今、3番目のキャンペーンとして、FSFは倫理的なソフトウェアに関するメッセージを技術コミュニティの外部にいる社会活動家に向けて発信することを計画している。「フリーソフトウェアに関するポリシーを取り入れた社会活動グループは、学校、労働組合、地方自治体、教会の内部において大いに頼りになると、私たちは考えています」と、FSFのエグゼクティブディレクタPeter Brown氏は語る。

カリフォルニア大、Googleと結んだ書籍デジタル化計画の契約書を公開

 カリフォルニア大学は先ごろ、米Googleに同大学の図書館に収蔵された数百万冊に及ぶ書籍のデジタル化を許可するという内容の契約書を公開した。グーグルは世界の主要な学術図書館と契約を結び、蔵書の一部をスキャンするという書籍デジタル化プロジェクト「Google Books Library Project」を推進して物議を醸しているが、このたびカリフォルニア大が公開した契約書も同プロジェクトに基づくものである。

DRM、GPLv3で見解を同じくするStallman、Torvalds、Moglenの三氏

先般のGNU General Public Licenseバージョン3(GPLv3)ドラフト第2版の公開を受けて、DRM(Digital Rights Management)が再び紙面を賑わしている。ドラフト第2版は、DRMを扱う第3項の書き直しをめぐって懸念を生んでいるようだ。FSF(Free Software Foundation)は“Digital Rights Management”(デジタル著作権管理)という用語に反感を抱いており、それよりも “Digital Restrictions Management”と呼びたいと考えている。だが、LinuxのようなフリーソフトウェアにおけるDRMの意味合いを本当に理解する人はそう多くない。

GPLv3委員会に対するLinus Torvalds氏の意見への反論

Free Software Foundation(FSF)がGNU Public Licenseバージョン3(GPLv3)のドラフトを作成するために組織した委員会についてLinus Torvalds氏は厳しいコメントを残している。しかし、NewsForgeが確認できた範囲内で、ドラフト策定のプロセスに実際に関わったメンバーの中に、FSFがフィードバックに耳を傾けようとしないというTorvalds氏の評価に賛同する者は誰一人としていない。

Linux生みの親のトーバルズ氏、GPLv3のドラフト第2版にも「ノー」

 Linuxの生みの親であるリーナス・トーバルズ氏は7月28日、フリーソフトウェア・ファウンデーション(FSF)が27日に公開した「GNU General Public License バージョン3(GPLv3)」のドラフト第2版について、デジタル著作権管理(DRM)を制約する根本的な問題がクリアされていないとし、Linuxカーネルには採用しない意向を明らかにした。

Eben Moglen氏、GPLv3ドラフト第2版について語る

「我々の取り組みはスケジュールどおり順調に進んでいる」とEben Moglen氏は述べ、GNU Public Licenseバージョン3(GPLv3)のドラフト第2版が本日(7月27日)公開されたことに満足を示した。公開されたドラフト第2版は、何千という人々が6カ月以上も電子メール、メールフォーラム、世界各地でのミーティング、ドラフト作成に携わる4つのサブ委員会での議論を通じて作成されていたドラフト第1版に寄せられた意見を取り入れたものである。

RIAAは「恐怖支配」を行っている ─ 弁護士が語る

全米レコード工業会(Recording Industry Association of America:RIAA)は「無防備な人々」に対して「恐怖支配」を行い、彼らを非合法な音楽ダウンロードで告訴しようとしている。 そう語るのは、電子フロンティア財団(Electronic Frontier Foundation:EFF)の弁護士で、ニューヨークのVandenberg & Feliu法律事務所に所属するRay Beckermanである。 「Recording Industry vs the People」というブログでよく知られるBeckermanは、Defective By Designキャンペーンが主催した昨日の電話会議でこのように発言した。

「ヨーロッパで最悪の著作権法」がフランス議会を通過

デジタル著作権管理(DRM)に反対するEUCD.INFOが「ヨーロッパで最悪の著作権法」と称する法案が、フランスの議会を通過した。一般にはDADVSI(Loi sur le Droit d’Auteur et des Droits Voisins dans la Société de l’Information、情報化社会における著作権および関連諸権利)と呼ばれるこの法案は、Jacques Chirac大統領の署名を待って成立することになっている。しかし、反対者たちは、この法案を審議する際に政府がとった行動や法案自体の違憲性を主張することによってDADVSIの少なくとも一部についてはまだ施行を阻止できると考えている。