FSF、Stallman氏の後任にGeoffrey Knauth氏を任命

 フリーソフトウェアを推進するFree Software Foundationは8月5日(米国時間)、プレジデントとしてGeoffrey Knauth氏が選出されたことを発表した。創始者のRichard M. Stallman氏の辞任以来、11ヶ月空いていたポストが埋まった格好だ。

 Knauth氏は1997年以来FSFの取締役を務めてきた人物。ライコミング大学のコンピュータサイエンス教授を務めており、GNU Objective-C Collectionライブラリへの貢献でも知られる。

 FSFは2019年9月に創始者のStallman氏がプレジデントを退任して以来、後任探しをしていた。

 Knauth氏は就任に寄せての声明文で、「フリーソフトウェア運動はStallmanのパッションと生涯にわたるコミットでスタートした」としながら「このコミュニティは大きくなった」と新しい段階に入ったことを示唆、「自由を尊重するソフトウェアの保護と成長」と共に「多様性のあるコミュニティメンバーを保護し育てる」ことも重要だとコメントしている。

 FSFは合わせて、Odile Benassy氏が取締役会に選ばれたことも明らかにしている。数学者でもあるBenassy氏は古くからのフリーソフトウェア活動家で、GNU Eduプロジェクトのリーダー、フランスにおけるフリーソフトウェアの推進などで知られる。FSFにとっては初の欧州からの取締役となる。

The Free Software Foundation
https://www.fsf.org