「Android Studio 4.0」リリース、多数の機能強化が追加される

 Googleは5月28日、Android向けアプリケーションの統合開発環境(IDE)「Android Studio 4.0」を公開した。Motion Layout APIエディタなど多数の機能が加わっている。

 Android StudioはチェコJetBrainsのIDE「IntelliJ IDEA」を土台としたAndroidアプリケーションの統合開発環境。Kotlin、Java、C/C++のコード自動補完機能を備えるコードエディタ、Gradleベースのビルドシステム、プロファイルツールなどの開発機能に加え、APKファイルの中身のインスペクションを行うAPK Analyzer、エミュレーターなども含まれる。

 Android Studio 4.0は2017年に公開されたバージョン3.0に続く最新のメジャーリリース。IntelliJ IDEAはバージョン2019.3.3を土台とする。

 複雑なモーションやウィジェットアニメーションの管理ができるMotionLayout API向けのエディタ「Motion Editor」が新たに加わった。MotionLayoutアニメーションの作成、編集、プレビューができる。

 レイアウトを調査する「Layout Inspector」も新しくなった。特定の属性の値がどこに由来するのかと言った土台のデータにアクセスできるため、ユーザーインターフェイス(UI)のデバッグをより直感的に行えるという。レイアウトではまた、複数の画面や設定を同時にプレビューできる「Layout Validation」も加わった。複数のフォームファクタ、画面サイズ、解像度向けの開発時に便利としている。

 「CPU Profiler」のUIが新しくなり、CPUの記録をメインのプロファイラタイムラインと分離し、グループにいれることで容易に解析できるようになった。「Thread Activity」タイムラインですべてのスレッドの活動を把握できるようになり、操作のショートカットも利用できるようになった。エディタでは、Kotlin Androidライブテンプレートのサポート、clangdでのC++サポートなども加わった。

 ビルドのGradleプラグインも「Android Gradle plugin 4.0.0」として新しくなり、時間鈍化の原因を調べる「Build Analyzer」などを導入した。なお、Java 8の機能をサポートする”desugaring”プロセスを拡張し、Java言語APIもサポートするようになった。

 Kotlin DSLビルドスクリプトファイルのサポートがビルドインとなった。これにより、Kotlinビルドスクリプトでクイックフィックス機能を利用できるようになる。

 Android Studio 4.0はWindows、macOS、Linux、Chrome OSに対応、プロジェクトのWebサイトより入手できる。

Android Studio
https://developer.android.com/studio