GoogleがAndroid開発向けIDE「Android Studio 2.0」をリリース
Googleは4月7日、Androidアプリ統合開発環境(IDE)の最新版「Android Studio 2.0」を公開した。開発効率や速度にフォーカスした機能強化が図られている。
Android StudioはAndroidアプリ開発のための開発環境。Androidを搭載するスマートフォン、タブレットのほか、ウェアラブル端末「Android Wear」、車載向け「Android Auto」、TV向け「Android TV」で動くアプリを開発できる。コードエディタ、コード解析、エミュレーターなど開発に必要なツールを含み、開発したアプリはアプリストア「Google Play」で公開できる。
Android Studio 2.0は、2014年12月に公開されたAndroid Studio 1.0に続く最新メジャーリリースとなり、APIを含む最新のAndroidプラットフォーム技術が利用できる。
アプリのビルドとテストを高速化する「Instant Run」を導入した。エミュレータで実行しながらコードを変更できる仮想マシンホットスワップ、アプリリソースのウォームスワップ(変更プッシュ後に動作の最実行が必要)などにより、開発に要する時間の短縮化が図れるという。
エミュレータ「Android Emulator」も新しくなり、これまでのエミュレータと比較して最大3倍高速になった。Androidデバッグブリッジ(ADB)の強化により、エミュレータへのアプリとデータのプッシュは物理デバイスと比較して最大10倍になった。物理デバイス同様、AndroidエミュレータにもGoogle Play Servicesを組み込んでおり、APIの機能をテストできるという。このほか、エミュレータにはコール、バッテリー、ネットワーク、GPSなどの新機能も加わった。そのほか開発作業の効率化を図る機能として、一度作成したコードをAndroid Studioから直接さまざまな物理デバイス上でアプリをテストできるクラウドテストサービス「Cloud Test Lab」も用意される。
OpenGL ESベースのゲームやアプリ開発向けに、フレームやGLの状態を確認できる「GPU Devugger」(プレビュー)が加わった。AndroidデバイスからのGPUストリームのキャプチャと解析により、GLレンダリングが関連した問題の発見と診断ができる。Android Studioの土台である「IntelliJ」もアップデートした。
Android StudioはWindows、Mac OS X、Linuxに対応、プロジェクトのWebサイトより無償でダウンロードできる。
Android Studio
http://developer.android.com/intl/ja/sdk/index.html