「Qt 5.13」リリース
The Qt Companyは6月19日、クロスプラットフォームのアプリケーション/ユーザーインターフェイスフレームワーク「Qt 5.13」をリリースした。対応ブラウザ上でアプリケーションを高速に実行できるWebAssemblyにフル対応したほか、多くの機能強化が行われている。
Qt 5.13は1月に公開されたバージョン5.12(LTS)に続く最新版。QtアプリケーションをWebブラウザ上で実行できるようにビルドする「Qt for WebAssembly」がフルサポートされた。Emscriptenコンパイラを使ってQtアプリケーションをコンパイルすることで、WebAssemblyをサポートする任意のブラウザ上で高速にQtアプリケーションを実行できる。クライアント側の設定は不要。
ダイナミックなWebコンテンツのレンダリングを行うQt WebEngineでは、Chromiumがバージョン73となった。Chromiumの拡張を利用してPDF閲覧が可能になるなどの強化が加わった。
Qt NetworkではOpenSSL 1.1をサポートした。またSSLソケット向けにSecure Channelのサポート、OCSP Staplingのサポートなどの強化も加わっている。
マルチメディアコンテンツを処理するQt Multimediaでは、QML VideoOutputでの再生が強化され。WindowsとmacOS向けのGStreamerのサポートなどが加わった。
このほか、Qt GUI、Qt QMLなども強化され、Qt Lottie Animationが技術プレビューになった。LottieはAirbnbが開発したiOSやAndroid、React Native対応ライブラリで、Adobe After Effectアニメーションのレンダリングを行える。Qt Lottieを利用することで、Bodymovinエクスポートフォーマットを使ってAfter EffectアニメーションをQt Quickアプリケーションに直接組み込める。
M2Mプロトコルのクライアント側の実装であるQt CoAP(Constrained Application Protocol)も技術プレビューとなった。
The Qt Company
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