「Node.js 12」リリース、長期サポートが提供される新たなLTS版

 Node.js Foundationは4月23日、サーバーサイドJavaScriptフレームワーク「Node.js 12」(開発コード名「Erbium」)公開を発表した。2022年4月までサポートされる長期サポート(LTS)版となっている。

 Node.jsはGoogleのJavaScriptエンジン「V8」をコアとするJavaScript実行エンジンおよびライブラリ集。

 Node.js 12は2018年4月に公開されたバージョン10に続くLTS版となる。最初の6か月は現行版、その後18か月はアクティブリリース、最後の12か月はメンテナンスリリースとしてサポートが提供される。

 V8エンジンはバージョン7.4を採用しているが、その後7.6にアップグレードする予定とのこと。その間のABI安定性は確保するとしている。V8 7.4では性能が大幅に改善されJavaScriptの実行が高速になったほか、ECMAScriptのシンタックスサポートも拡大している。また、ビルド時に先行してビルトインライブラリ向けにコードキャッシュを生成することで、起動時間が最大30%高速になっているという。

 ヒープサイズの変更も行われた。これまでは700MB(32ビットシステム)または1400MB(64ビットシステム)だったが、本バージョンでは利用できるメモリをベースにヒープサイズが決定されるようになった。メモリ関連の問題追跡を容易にするヒープダンプを生成する機能も加わった。

 また、パフォーマンス、CPU使用、メモリ、クラッシュなどの問題についてレポートを生成できる診断レポート機能が実験的に導入された。ヒープダンプ生成もサポートしている。

 対応するTLSのバージョンが1.3にアップグレードされた。これによりセキュリティを強化できるとしている。合わせてTLS 1.0と1.1はデフォルトで無効となり、cryptoライブラリも削除された。

 そのほか、フラグ設定なしにWorker Threadsの利用が可能になり、またデフォルトのパーサーはllhttpとなった。ECMAScrotpt 6の実験的サポートも強化したという。

 このほかにも多数の機能強化が加わっている。

Node.js
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