Node.js、最新の開発版となる「Node.js 11.10」を公開

 Node.js開発チームは2月14日、Current版(開発版)の最新リリースとなる「Node.js 11.10.0」を公開した。

 Node.jsはGoogle Chromeで使われているJavaScriptエンジン「V8」をベースとするJavaScript実行環境。非同期、イベント駆動型などの特徴をもち、拡張性のあるネットワークアプリケーション向けと位置付けている。

 Node.jsは最新の機能を盛り込んだCurrentと安定版のLTSがあり、Node.js 11.10は、1月末に公開した11.9.0に続く最新のCurrent版となる。バージョン11系はCurrentの最新ブランチで、2018年10月に最初のバージョンが登場した。LTS版の最新版は1月末に公開されたバージョン10.15.1(Dubnium)。

 perf_hooksモジュールで、event-loop-delayサンプラーなどのヒストグラムベースのAPIが実装された。processモジュールでは、ビルドでインスペクタが有効になっているかを検出するためのprocess.config.variables.v8_enable_inspectorに代わって、process.features.inspectorがエクスポートされた。

 対話型インタープリタreplでは、repl.setupHistoryインスタンスメソッドが追加された。これを利用することで、ユーザーランドに独自に機能を実装することなく履歴をファイルに書き込めるようになった。履歴ファイル管理全体もリファクタリングしたという。tlsモジュールでは、OpenSSLの非同期APIへの対応として、クライアント側に「session」イベントが追加された。

 依存性では、libuvが1.26.0に、npnが6.7.0になった。httpとhttp2では、response.writeHeadの不具合が修正されている。

 Node.js 11.10はプロジェクトのWebサイトより入手できる。

Node.js Foundation
https://nodejs.org/ja/