ニューラルネットワークツールと推論エンジンの相互運用のためのプロジェクト「NNEF」が仕様を公開

 OpenGLなど業界標準の仕様を策定する非営利団体The Khronos Groupは12月20日(米国時間)、ニューラルネットワークの相互運用性のためのプロジェクト「Neural Network Exchange Format 1.0」の公開を発表した。

 Neural Network Exchange Format(NNEF)は、機械学習実装の分断化を防ぐ目的でKhronos Groupが2016年秋にスタートしたプロジェクト。深層学習フレームワークと推論エンジンとの間で相互互換のための使用を策定することで、ニューラルネットワークの推論エンジンへの実装プロセスが分断化しないようにする。これにより、データに関わる開発者や実装担当者は、フレームワークと推論エンジンを容易に変更できるようになるとしている。

 具体的には、Torch、Caffe/Caffe2、TensorFlow、Theano、Chainer、PyTorch、MXNetなどのツールとエンジンの間でデータのインポートとエクスポートが可能。1.0の仮仕様は豊富な機能セット、それにPython風の文法を使った拡張性を備え、様々なユースケースとネットワークの種類をカバーするとしている。ファイル構造は標準オペレーションに加え、カスタムに組み合わせたオペレーションも定義できる。

 NNEFの仕様はプロジェクトのWebサイトより入手できる。ライセンスはApache License 2。

Neural Network Exchange Format(NNEF)
https://www.khronos.org/nnef