モバイルや組み込み向けの「TensorFlow Lite」を発表

　GoogleのTensorFlowチームは11月14日、機械学習向けのライブラリ「TensorFlow Lite」（開発者向けプレビュー）を発表した。モバイルや組み込みデバイス向けに向けた軽量版と位置付けている。

　Googleは「TensorFlow」としてオープンソースのデータグラフを利用した数値計算用ソフトウェアライブラリを公開している。TensorFlowの最新版は11月に公開されたバージョン1.4。

　今回公開されたTensorFlow Liteは、機械学習がIoTデバイスなど様々なデバイス上のプラットフォームで使われるようになったことを受けて開発されたTensorFlowの軽量版。ディスク上に保存したトレーニング済みのTensorFlowモデルをTensorFlow Liteファイルフォーマットに変換するTensorFlow Lite Converterや、FlatBuffersベースのモデルファイルフォーマット「TensorFlow Lite Model File」で構成される。モデルは現在、MobileNet、Inception v3、Smart Replyなどをサポートしている。

　バイナリサイズを小さくし、デバイス上で機械学習モデルの推論を低遅延に実行できるという。モバイルデバイス向けに最適化されており、モデルの読み込み時間を改善するほか、初期化と設定も高速に行える。ハードウェアアクセラレーションもサポートし、ハードウェアアクセラレーションが利用できない場合は、CPUにフォールバックして処理を継続する。

　iOS、Androidなど様々なプラットフォームに対応するほか、Android Neural Networks APIもサポート。カスタムハードウェア上での機械学習ワークロードの処理を効率化できるという。

　開発チームによると、今後モデルや演算子のサポート拡充、ツールの強化などの強化を加えていくという。

TensorFlow
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