米Google、Web向けスクリプト言語「Dart」のSDKとEditorのベータ版を公開

 米Googleは6月19日、同社が開発するJavaScriptと互換性のあるWeb向けプログラミング言語「Dart」のSDKおよび開発環境「Dart Editor」のベータ版を公開した。2011年に発表されてから初となるベータ版リリースで、対応プラットフォームはWindowsおよびLinux、Mac OS X。

 DartはGoogleが2011年に発表したスクリプト言語。JavaScriptの代替となるWeb向け言語で、複雑で大規模なWebアプリケーションを効率よく容易に作成できることを目指す。ライセンスは修正BSD License。

 SDKは2012年10月に最初のバージョンがリリースされているが、ベータ版のリリースは今回が初めて。DartからJavaScriptに変換するdart2jsコンパイラでは、生成するJavaScriptコードのサイズが最大で3.7倍小さくなるという。また、Dartコードを直接実行するDart VMの性能も改善され、前バージョンと比べて「DeltaBlue」ベンチマークで33%、「Tracer」ベンチマークでは40%もの高速化が見られたとのこと。Dartで実装されたWebアプリケーションの実装を容易に行うための「pub deploy」コマンドも新たに用意されている。

 Dart Editorでは警告やエラーを報告するコード解析エンジンがリライトされ、コードのパースや解析速度が20%高速化されたという。また、リアルタイムでtypoの検出やコードの自動補完を行う機能も搭載された。そのほか、リファクタリング機能も強化され、「Rename Library」を使ったリファクタリングやgetterとメソッドの相互変換機能なども追加されている。

Dart
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米Google
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