フィンランドNokia、C++統合開発環境の「Qt Creator 2.5」リリース
フィンランドNokiaのQt開発チームは5月9日、クロスプラットフォームのC++統合開発環境(IDE)「Qt Creator 2.5.0」を公開した。WindowsおよびMac OS X、Linuxに対応、QtのWebサイトより入手できる。
Qt CreatorはQt開発者に向けたIDE。エディタやデバッガ、プロジェクト管理といった機能を備え、C++や専用言語「QML」を利用してモバイルおよびデスクトップ向けのQtアプリケーションを開発できる。バージョン管理機能はGitやSubversion、Mercurialなどをサポート、qmakeやCMakeといったビルドツールにも対応する。
Qt Creator 2.5.0ではC++11対応を強化、nullptr、constexpr、static_assert、noexcept、autoといったキーワードやインラインの名前空間、ラムダ関数などをサポートした。関数の抽出、未定義の識別子に対応する#include文の自動追加など、C++向けの基本的なリファクタリングも加わっている。
同じパラメーターで前回の検索をリピートできる機能が導入され、QMLコードのヒントと警告も強化された。TODOアイテムを表示する実験的なプラグイン、autotoolsベースプロジェクトに対応するための実験的プラグインなども加わっている。
なお、Windows版ではQt Creatorのみのバイナリパッケージから、従来含まれていたカスタムのMinGWディストリビューションとgdbが削除されている。Qt CreatorにおけるMinGWおよびgdbサポートが削除されたわけではないので、これらを別途インストールして利用することは可能とのこと。
Qt(フィンランドNokia)
http://qt.nokia.com/