米Microsoft、Windowsソフトウェアやデバイスを操作できる自動化ツール「Mayhem」をオープンソースに
米Microsoftが出資する非営利のオープンソース団体The Outercurve Foundationは3月8日(米国時間)、Microsoft Research内で開発されていた自動化ツール「Mayhem」を傘下として受け入れたことを発表した。新カテゴリ「Innovation Gallery」が設置され、Mayhemは同カテゴリのメインプロジェクトとなる。
MayhemはMicrosoft Researchで研究が進んでいたプロジェクト。「Windowsエコシステム内にあるデバイスやソフトウェアを相互接続する」というコンセプトのツールで、GUIにより簡単にデバイスやソフトウェアを操作できる。Mayhemで行えるのは「特定のイベントが発生したら特定の操作を行う」というもので、ユーザーは対応するソフトウェアやデバイスが提供するイベントおよび操作を組み合わせることで、希望する動作を実現できる。
実現できる例としては、「携帯電話からPowerPointを操作する」や「気温が下がったら防寒対策を行うようリマインダーメールを送る」、「株価が上がったらFacebookステータスをアップデートする」などが挙げられている。開発者は「モジュール」を作成することでMayhemにイベントを送信したり、Mayhemからソフトウェアやデバイスを操作させられるようになる。
Mayhemは現在Developer Previewの段階だが、ステータスとしては「安定」とされている。また、モジュールとしてはOfficeや携帯電話、Xbox、Windowsのウィンドウなどを対象としたものがすでにリリースされている。
新設されたInnovation Galleryは、ASP.NET Open Source Gallery、Research Accelerators、Data, Languages, and Systems Interoperability Galleryに続く4つ目のカテゴリとなる。Outercurve FoundationはMicrosoftが「CodePlex Foundation」として開始した非営利組織で、多くのプロジェクトがMicrosoftから寄贈されている。
MayhemはOutercurve FoundationのWebサイトより入手できる。ライセンスはMicrosoft Public License(Ms-PL)。同Foundationでは4月30日まで、「Make Your Own Mayhem Contest 2012」として、Mayhemを拡張するアドオンコンテストを開催する。賞金総額は5000ドル以上という。
The Outercirve Foundation
http://www.outercurve.org/
Mayhem
http://www.outercurve.org/Galleries/InnovatorsGallery/Mayhem
Mayhemのダウンロード
http://mayhem.codeplex.com/