CakePHP 2.1.0リリース、Viewの改善など多くの変更点を含む

 Webアプリケーションフレームワーク「CakePHP」開発コアチームは3月5日、最新版「Cake PHP 2.1.0」をリリースした。Viewの改善など多くの変更点を含んでいるが、2.0系との後方互換性は保っており、今後機能改善やバグ修正は2.1系で行われることになる。

 CakePHPはPHPで記述されたオープンソースのWebアプリケーションフレームワーク。MVC(モデル・ビュー・コントローラ)、ORM(オブジェクト関係マッピング)といったコンセプトを利用し、効率よくアプリケーション開発ができるという。

 CakePHP 2.1.0は2011年10月に登場した2.0系からのアップデートとなり、2月はじめに公開されたバージョン2.0.6と後方互換性がある。View関連の改良やエラー処理の改善など多くの変更が加えられている。

 View関連の変更点としては、「JsonView」および「XmlView」という2つの新たなViewクラスが追加された。これらにより、容易にXMLやJSONによるView作成が可能となるという。また、Viewクラスはにviewおよびelement、layoutを拡張できる新メソッドも追加されている。いっぽう、ThemeViewについてはすべての機能がViewクラスに統合され、今後の利用は非推奨となっている。

 イベントシステムも改良され、新たな汎用イベントシステムが構築された。ユーザー独自のイベントをディスパッチしたり、それらを処理するコールバックををアタッチできる。

 HTTPキャッシュの改良や新たなACLエンジンの実装、HtmlHelperクラスでHTML5互換のaudio/videoタグをサポートするmedia()メソッドの追加、debug()関数の出力フォーマットの改善や新たなTestShellの追加といった変更も行われている。

 Cake PHP 2.1.0はプロジェクトWebサイトよりダウンロードできる。ライセンスはMIT License。なお、今後Cake PHP 2.0系のアップデートは行われないとのこと。

Cake Software Foundation
http://cakefoundation.org/

CakePHP
http://cakephp.org/