EclipseのブラウザベースIDEプロジェクト「Orion」、バージョン0.4をリリース

 Eclipse FoundaionのEclipse Orion開発チームは2月29日、「Orion 0.4」を公開した。OrionはWebブラウザからファイルの編集や管理などを行えるWebベースのIDE(統合開発環境)で、エディタやバージョン管理、デバッガなどの機能を備える。現在「インキュベーション」段階として開発が進められている。

 Eclipse Orion 0.4は、2011年10月にリリースされたバージョン0.3以来のリリースとなる。ツリー型のビューを減らすなど、UIのルック&フィールを改善したほか、外部プロジェクトがOrionの部品を統合しやすくするようベースコンポーネントにも手を加えたという。なお、1月末に公開されたFirefox 10のJavaScriptコードエディタ機能「Scratchpad」では、Ecplipse Orion由来のエディタが使われている。

 Eclipse Orion 0.4の新機能としては、HTMLの文法チェック機能や各種言語に対応するコードハイライト機能などが挙げられる。コードのハイライト表示を行うJavaScriptライブラリ「CodeMirror」を利用することで、C/C++やClojure、CoffeeScript、Groovy、Perl、PHP、Python、Rubyなど多くの言語に対応するという。

 また、ファイルを開く際に拡張子だけでなくMIMEタイプも確認するようになった。これにより、たとえばHTMLとPHPの両方のコードが含まれるようなファイルでも、エディタが適切に内容を判断できるという。また、エディタのデフォルト設定も指定できるようになっている。ファイルの内容を判断できない場合にこのデフォルト設定が利用できるという。エディタの性能強化やGit関連機能の強化も行われている。

 そのほか、国際化とアクセシビリティの取り組みも開始されているとのこと。

 OrionのビルドはプロジェクトのWebサイトより入手できる。また、ローカルにインストールせずにOrionの機能を利用できる「OrionHub」も公開されている。

Eclipse Orion
http://www.eclipse.org/orion/

ダウンロード
http://download.eclipse.org/orion/

OrionHub
http://orionhub.org/