OpenJDKの移植性を高めたIcedTea、OpenJDK 7ベースのバージョン2.0が登場
IcedTea開発チームは10月19日、最新版「IcedTea 2.0」を公開した。「OpenJDK 7」を土台とした初のリリースとなる。IcedTeaはOpenJDKをオープンソースのツールでビルドできるよう改良したもので、Fedora
IcedTeaは、米Red HatおよびGNU Classpathプロジェクトのメンバーなどが2007年に開始したプロジェクト。当時はOpenJDKに非フリーなコードが残っており、これをフリーな実装で置き換えることを目標としていた。IcedTeaはビルドにフリーソフトウェアのツールを利用しており、これによりOpenJDKの移植性が向上しているという。また、サウンドドライバ「PulseAudio」などの機能が追加されているほか、Java仮想マシンのCACAO、HotSpot(Zero)などもサポートする。Zero向けのJITコンパイラ「Shark」も実験的ではあるが提供する。ライセンスは、GNU ClasspathやOpenJDKと同じClasspath例外条項つきのGPL2。
2.0は2011年7月に公開されたOpenJDK 7をベースとした。JamVM、HotSpot(Zero)、Sharkなどが強化され、セキュリティとバグも多数修正されている。CACAOについては、OpenJDK 7がCACAOをサポートしていないため、IcedTea 2.0もCACAO未対応となる。今後のバージョンで対応する予定という。
IcedTea 2.0はIcedTeaプロジェクトのWikiよりダウンロードできる。